先日、不動産経済研究所が
2022年の新築マンション価格を発表しました。

全国平均は過去最高の5,121万円。
東京23区に限ると8,236万円となり、こちらも過去最高額を更新しました。

こうした状況を考慮して、現状の価格は長く続かずに、
いつかは調整局面に入るのではないかという声も聞かれています。

投資用不動産でも同様で、
不動産価格の下落を待って投資をはじめようとお考えの方もいらっしゃいます。

では、一体いつまで待てばいいのでしょうか。

今回のコラムでは、不動産投資を検討する誰もが気になる「買い時」について
改めて考えてみたいと思います。

結論からお伝えすると、不動産投資をはじめるにあたっては
最善のタイミングを狙って購入するのではなく、
投資を開始できるのであれば、すぐにはじめることをお勧めします。

将来の不動産価格を予想するときに問題になるのは
「それがいつ起こるのか」ということです。

専門家が将来の不動産価格のトレンドについてコメントすることはあっても、
その予測が実現するかどうかは、だれにもわかりません。

例えば、東京オリンピックの開催前には、
「開催後には東京の不動産価格は落ちる」と言われてきましたが、
結局価格が下落することはありませんでした。

また、コロナ禍によってリモートワークが行われるようになり、
都内の不動産価格の下落が予想されましたが、こちらも価格は下がりませんでした。

むしろ新築マンションが価格を抑えるために、
この数年、室内を狭くしていることを考えれば、価格の上昇はさらに明らかです。

このように将来の不動産価格を予測することは大変難しいのが現状です。

また、買い時を考えるにあたっては外部環境だけでなく、
ご自身の状況も考える必要があります。

投資機会をうかがっている間に
ローンが利用できなくなる可能性もあるからです。

一つ目は、『健康問題』です。

融資を受ける前には、投資家自身の支払い能力が足りるかどうか、
金融機関からの審査を受ける必要があります。

年収や勤務先、勤続年数や借入履歴などといった項目のほかに
健康状況についても確認が行われ、
健康に不安がある場合には、融資を受けられないこともあるのです。

投資機会を待っている間に、大病を患ってしまうと、
不動産投資を実践することはできなくなってしまうのです。

二つ目は、『収入減』の可能性です。
年収が減ってしまった場合、金融機関の審査も厳しくなります。

転職や職種の変更などで、自身の都合で収入が変化することもありますが、
経済環境の悪化や勤務先の業績の急変など、
自分以外の要因で収入が減少することもあるでしょう。

また、役職定年を迎えて収入が大きく下がることも考えられます。

外部環境が大きく変化する時には、
先行きの不透明さから投資を踏みとどまってしまう方もいらっしゃるかもしれません。

「後悔しているのは、リーマンショック時に物件を購入できなかったこと」
あるオーナー様はこう話されています。

当時、すでに不動産投資をはじめられていたオーナー様は、
それまで着実にマンションを増やし、資産形成を進めていました。

しかし、リーマンショックが発生して、
『不動産価格は今後下落していく』といった話を耳にすると、
5年もの間、追加購入をせずに様子をうかがっていたそうです。

『あの5年間がなければもっと資産を増やすことができていた』
購入に踏み切れなかった5年間をこのように振り返っていました。

時間が無限にあるのであれば、
いくらでも投資のタイミングを待つことができるでしょう。

ただ、投資を行うにあたっては
「残された時間」を意識することが欠かせません。

多くの方は定年である65歳までに一定の資産を築き、
新たな収入源を作っておくことを目標とされています。

東京オリンピックの開催が決まり、実際に開催されるまで実に8年。

8年待って不動産価格は下がったのでしょうか。
少なくとも、都心の不動産の価格は下がりませんでした。

仮に8年前、家賃7万円のワンルームマンションに
投資していたらどうなっていたでしょうか。
一度も退去が発生しなかった場合には、得られた家賃収入は672万円にもなります。

実際、マンションを増やし続けているオーナー様の多くが、
何よりも意識しているのが「時間」です。

例えるなら、「時間」は「資産」に交換することができる黄金のチケットです。
ただそのチケットは毎年、毎年数を減らしていきます。

期限が決まったなかで、信用力というサラリーマンの特権を活かして資産を形成するのであれば、
不確かな将来に期待するよりも、
再現性が高く、確かな未来に投資を検討することをお勧め致します。

日本財託　マーケティング部セールスプロモーション課　
村嶋　直樹（むらしまなおき）

◆　スタッフプロフィール　◆

静岡県御殿場市出身の35歳。
マーケティング部セールスプロモーション課でセミナーやHPの運営、メールマガジンの執筆や広報活動を通じて東京・中古・ワンルームの魅力を多くのお客様にお伝えすることを使命としています。

もうすぐ生後1年の愛猫が若干太り気味に。
なんとか運動してもらおうと、上下運動できるキャットウォークの設置を検討中。