★―――〔日本財託不動産投資情報マガジン〕 Vol.432 ―――――――――
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　１. 生まれ育った実家が他人のものに？遺言の悩みを解決する家族信託
　
　２． マンション投資を実践されたオーナー様の生レポート≪最新版≫
　
　３.　ワンルームマンションの買い取りもお気軽にご相談ください
　
　４．「サラリーマンのための東京中古マンション投資セミナー」
　　　　　　　　　 ～参加者募集のお知らせ～

　５． 編集後記

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　■　生まれ育った実家が他人のものに？遺言の悩みを解決する家族信託

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　自分が生まれ育った実家が、
　いつの間にか他人の物になってしまった。

これは詐欺事件に巻き込まれた訳でも、
何か手違いがあった訳でもありません。

「民法」の定めたルールに従って
　相続が行われた結果、
　このような事態になってしまったのです。

なぜ、こんな理不尽なことが
起きてしまったのでしょうか。

　これには相続人の順位と遺言が
　カギを握っています。
　
　遺産を相続する権利は、
　相続発生時の各家庭の環境によって異なります。
　
　
　お子様と配偶者がいるご家庭では、
　遺産は配偶者とお子様で分けることになります。
　
　また、お子様がいないケースでは、
　配偶者と両親が相続人となります。

　お子様がおらず、両親がご逝去されている場合では、
　配偶者と兄弟姉妹が相続人となりますが、
　ここに冒頭にご紹介したトラブルの火種が隠されています。
　
　こうした問題を解決する方法として、
注目を集めているのが「家族信託」です。

前回のコラムでも、
家族信託は認知症リスクへの備えになるとお伝えしました。
　
　≪５人に１人が認知症！？急増する認知症対策の切り札「家族信託」≫
　http://www.nihonzaitaku.co.jp/mailmag/category03/post-327.html
　
　
　しかし、家族信託が効果を発揮するのは、
　認知症だけではありません。

今回のコラムでは、
相続時の財産承継トラブルの切り札としても活用できる
「家族信託」について、事例でご紹介していきます。


ご紹介する事例は、
相続によって義姉の家系に実家の権利が移ってしまった
Ａさんのケースです。

Ａさんは兄と２人兄弟です。
すでに両親は他界しており、実家には兄夫婦が住んでいます。

その兄が、先日亡くなりました。

兄夫婦には子どもがいなかったので、
兄の財産は義姉と弟のＡさんで相続することになりました。

相続財産と言っても、
両親から受け継いだ実家がほとんどです。

自宅を売却して、そのお金を分けるということも考えましたが、
　両親がなくなってから、もう十数年も兄夫婦が住み続けており、
いまも義姉が暮らしています。

これまで両親の面倒も見てきてくれましたし、
何より生まれ育った実家を手放すことも気が引けます。

実家は義姉が相続することで、
話しはまとまりました。

問題なく思えた相続ですが、
数年後に義姉が亡くなった時に
大きな問題が起きることになります。
　

Ａさんは、自分が生まれ育った愛着のある家ですから、
次は自分が実家を引き継ぐつもりでいました。

ところが、実家は義姉の弟が相続したのです。

これまで義姉の弟とは面識がありません。

「このままでは亡くなった両親や兄に申し訳がない。
　 なんとか返してもらえないだろうか。」

誠意をもって話しても、聞く耳を持たず、
程なくして実家は売却されてしまいました。

こうしてＡさんが生まれ育った実家は他人の手に渡り、
売却したお金を受け取ることもできませんでした。

なぜ、こんなことになってしまったのでしょうか。

Ａさんの兄が亡くなった時に、
実家は義姉が相続しているので、
その権利は義姉にあります。

義姉が亡くなった場合に、
その財産を相続する権利はお子様か、
義姉のご両親、そしてご兄弟にしかありません。

今回のケースでは、
お子様はおらず、義姉の両親もご逝去されていたため、
義姉の兄弟がＡさんの実家を相続する権利があるのです。

Ａさんが生まれ育った実家にもかかわらず、
Ａさんには相続する権利がもともと無いのです。

では、Ａさんはどうすればよかったのでしょうか。

兄の遺言書で義姉がなくなった後は、
Ａさんが実家を引き継ぐというようにしていたらどうでしょう。

　たしかに、遺言書は自分が亡くなった後の
　財産分割については効力があります。
　
　しかし、自身の財産の相続人が亡くなった後の
　財産分割
　までは指定したとしても効力がありません。
　
　ですから、今回のケースでは
　いくらＡさんの兄が遺言を残してくれていたとしても、
　実家を取り戻すことはできないのです。
　
　義姉がＡさんに実家を相続させるという遺言を残してくれれば、
　実家を相続することはできますが、
　必ず義姉が書いてくれるとは限りません。

　また、義姉が遺言書を書くことを快諾してくれたとしても、
　その前に認知症になってしまうと、
　もう取り返しがつきません。
　
　
　こうした問題を解決してくれる制度が「家族信託」です。

　家族信託は、
　自らの財産を信託する「委託者」、財産の管理・処分を行う「受託者」
　財産から生まれる利益を受け取る「受益者」の３者を設定します。

　ここまでは前回のコラムでもご紹介したとおりです。

　ただ、今回のポイントは「受益者」の設定です。

　この受益者は指定は１人だけに限定されません。
　連続して受益者を設定することができるのです。
　
　たとえば、Ａさんの兄を第一受益者として設定し、
　お兄さんが亡くなった後は義姉を第二受益者として設定します。
　
　その後、義姉が亡くなった後には、
　信託契約を終了させて残余財産をＡさんやＡさんの息子に、
　相続させることができるのです。

　このように数世代に渡って、
　財産を引き継ぐ人を決められるので、
　配偶者の家系に先祖代々の資産が移ってしまうことも防げます。

　他にも、再婚していて先妻との間に子がいるような場合、
　自分が亡くなったら再婚した後妻に資産を渡し、
　後妻が亡くなったら先妻との間の子供に資産が移るような、
　シナリオを自分で決めることもできます。

　これまでの制度では解消できない問題も家族信託を使えば、
　解消できることもあります。

　当社では、専門家と連携を取りながら、
　信託を活用した相続のご相談も承っております。
　　
　家族信託にご興味のあるかたは、
　ぜひお気軽にご相談ください。

　日本財託　マーケティング部　横尾　幸則（よこおゆきのり）

　◆　スタッフプロフィール　◆

　埼玉県大宮市出身の２８歳。

　マーケティング部で、セミナーやＨＰの運営、
　メールマガジンの執筆や広報活動を通じて
　東京・中古・ワンルームの魅力を多くのお客様に伝える。

　プライベートでは「歌う、弾く、作る」といった音楽活動を行ったり、
　様々なイベントに顔を出している。

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　日本財託を知ったきっかけ：書籍「中古ワンルーム2戸からはじめる家賃40万円稼ぐ黄金の法 則」
　物件購入日：平成２７年８月
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　■　５.　編集後記

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　先日、学生時代を共に過ごした友人から、
　アロエの木の画像が送られてきました。

　はちきれんばかりのみずみずしいアロエの葉肉の写真です。
　
　「アンソニー、すごい大きくなってたよ」

　アンソニーとは、私が高校を卒業するまで、
　愛情を込めて育てたアロエの木のことです。

　私は植物を育てるのが大好きで、バジルやポトスにも、
　名前を付けて育てていました。
　
中学から高校卒業までの６年間。

　転勤族だった両親が、転校が多くならないようにと、
　祖父母の家から近い学校に入れてくれたのです。

　ただ、１００人の仲間と共に暮らす女子寮での集団生活には、
　いろいろな厳しいルールがありました。

　漫画や携帯の持ち込みは一切ダメ。

　起床は６時、門限１８時と決まっています。
　
　時間厳守は当たり前、少しでも遅れたら、
　玄関に名前を張り出されます。
　
　登校後、部屋の掃除をちゃんとしているのかチェックされ、
　プライベートも何もありません。

　髪の毛１本でも落ちていようなら、
　玄関に名前が貼り出されます。

　３回張り出されると罰として、共用部分の掃除が待っています。

　とはいえ、思春期な女の子たちです。

　漫画をたくさん隠し持って、漫画部屋になっている子もいましたし、
　誰もが携帯を持っていました。

　消灯時間を過ぎても、夜な夜なトランプをして遊んだこともあります。

　廊下を忍び足で歩いているところを見つかり、
　一発で罰掃除となることもありました。

　特に私は、よく見つかって怒られていたと思います。
　
　「なんでこんなに締め付けられなきゃいけないのよ。」
　反省どころか、聞く耳を持ちませんでした。
　　
　当時は反抗期のまっさかり、
　寮母さんの注意を素直に受け入れられなかったのです。
　
　そんな私でも植物を育てることは真剣でした。

　学校に行く前や帰ってからも、
　まず始めにやることは水やりです。

　天気がいい日には日光にあてるため窓側に移動しました。

　とくに愛情を注いだアンソニーはスクスクと育ち、
　卒業する頃には、私の膝丈くらいの大きさになっていました。

　自宅に持って帰ろうとしたのですが、余りの重さに断念。
　
　泣く泣く、寮に置いていったのです。
　
　
　４年前、同級生と母校を訪れる機会があり、
　帰り際に寮に立ち寄ることにしました。

　寮の玄関には腰の高さくらいのアロエの木があります。

　もしかして。。。

　久しぶりにお会いした寮母さんに尋ねてみました。

　「北村ちゃんの木ば、みんなで大切に育てよーけんね。
　立派んなったねー。北村ちゃんらも私らが育てたんやけんね。」

　そう笑いながら、寮母さんが教えてくれました。

　両親と離れて暮らした６年間。

　寮母さんたちは、文字通り親代わりとなって、
　私を育ててくれました。

　今にして思えば、あの厳しい規則も罰も、
　大切な子どもたちの成長を願う愛情だということを
　てっきり処分されたと思っていたアンソニーが教えてくれました。

　そんな、お世話になった寮母さんたちも、
　そろそろ定年を迎える頃です。

　近々、友達とともに顔を見せに行こうと計画しています。
　
　アンソニーのように成長した私の姿を見てもらいたいと思います。

　株式会社　日本財託　保険事業部　K・A

　◆スタッフプロフィール

　佐賀県三養基（みやき）群出身。杉並区在住。

　保険事業部にて、数ある保険商品のなかから、
　お客さまのライフプランに最適な保険を提案しています。

　お風呂の中での読書が好き。
　ついつい２時間、３時間と時間が過ぎていることも。
　追い炊き機能がないため、気が付けば水風呂になっています。

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