ひと物件につき300枚以上!ビジュアルで差をつけて入居者を惹きつける
2017/02/02
2月に入り、いよいよ繁忙期のなかでも 最盛期になりつつあります。 ひと昔前は、お部屋探しと言えば、 駅前の不動産会社をはしごするという イメージがあったかもしれません。 アットホーム社のアンケート調査によれば、 いまやお部屋探しをする人のほぼ半数が、 不動産会社を1社しか訪れていないという結果が出ています。 ネット上で物件を入念に下調べしたうえで、 目当ての部屋を募集している不動産会社を 訪れるという傾向が見て取れます。 サイト上に星の数ほどある物件の中から、 選んでもらうためには、「物件写真」が重要な役割を持ちます。 良い写真がなければ、その時点で選択肢から外れてしまうといっても 過言ではありません。 だからといって、たくさんの写真を撮影して、 むやみに掲載するだけでは、お問い合わせを頂けません。 アットホームをはじめとした不動産ポータルサイトには、 それぞれ掲載できる枚数は限られているからです。 そこで、私たちは、より物件の魅力が伝わるよう、 物件写真を撮影するためのカメラにこだわり、専門スタッフも配置、 そして撮影の仕方まで工夫をしています。 今回のコラムでは、 1枚1枚の写真にこだわり、1人でも多くの入居希望者を獲得するための、 撮影の工夫についてご紹介していきます。 通常、他の賃貸管理会社では、 物件の営業担当者が現地に足を運んで撮影を行っています。 通常の業務にあわせて行っているので、 どうしても撮影は片手間になりがちです。 そのため、十分な数の写真が撮れなかったり、 担当者によって写真の質も安定しません。 一方、私たちは写真撮影の専門スタッフを2名置き、 物件を撮影するためだけに1日のスケジュールを調整しています。 だからこそ、空室が出たら素早く写真を撮影して、 ポータルサイトにアップすることもできますし、 撮影のノウハウも蓄積することができます。 物件写真のなかでも、外観写真は何よりも見栄えを重視するため、 太陽光が十分とれる、朝から昼にかけて撮影を行います。 そして、物件をひとまわりしながらベストアングルを探します。 この時期はとくに多いのですが、 引っ越しと重なることもあります。 特に、大きなトラックが建物に横付けされていて、 長時間に渡って荷物が運ばれていては、 撮影することはできません。 その場合、先に室内から撮影したり、他の物件を撮影した後に、 ふたたび訪れて、タイミングをずらすようにしています。 外観を撮影するうえで、いいアングルが見つかると、 地べたに這いつくばるようにしゃがみこんで、ファインダーを覗きこみます。 建物を下から見上げるように撮影するだけで、 写真の見栄えがグっと引き立つからです。 その姿は、はたから見れば怪しく映るのかもしれません。 私自身は建物の外観を撮影している際に 2度ほど警察官から声をかけられた経験があります。 外観写真を撮影するには、さきほどのポイントのほかにも、 建物の四隅が見切れないように心がけています。 そのためには、どんなカメラでも良い訳でもありません。 よくあるデジタルカメラではなく、 デジタル一眼レフカメラに超広角レンズを付けています。 合わせて35万円もしますが、この広角カメラで撮影すると、 高画質かつ広範囲を撮影することができます。 通常のレンズと広角レンズは、 メガネとコンタクトレンズと比較すると分かりやすいでしょう。 メガネは良く見えるエリアは限られていますが、 コンタクトレンズは圧倒的に視野が広がりますよね。 視野が広いということは、建物の隅々までとることが可能です。 当社では広角レンズのなかでも、 ハイクラスの超広角と呼ばれるレンズを使用しているので、 撮影対象から十分な距離が取れないような場所でも、 余裕を持って建物の四隅を1枚の写真に収めることができます。 超広角レンズは、ワンルームの限られた室内においても、 室内を広く魅力的に写すことができます。 先ほど、明るさを重視して午前中に撮影を行うとお伝えしましたが、 室内撮影を行う際は、フラッシュを使うことはありません。 壁紙が光って、まるで違う色のように写ってしまうからです。 あらかじめ加工がしやすいように5段階の明るさに分けて複数の写真を撮影し、 事務所に戻ってから、パソコンで色補正をして元の色に近づけています。 また、鍵のシリンダー、エアコン、浴室乾燥機、ガスコンロ、 給湯器、テレビ線、トイレ、インターフォンといった室内設備についても、 型番や様式が分かるよう撮影を行っています。 万が一、設備が故障して入居者からお問い合わせをいただいた際に、 速やかに対応できるよう備えておくことも重要な仕事です。
最後の撮影は、マンションの共用部分です。
エントランスや宅配ボックス、駐輪場、ゴミ捨て場といった場所だけでなく、 掲示板も必ず撮影しています。 掲示版には、近々行われる修繕工事の予定であったり、 近隣で予定されている新築工事のお知らせが書かれているため、 私たちが把握している情報に漏れがないか、 確認することができるからです。 こうして撮影した写真は1物件あたり300枚以上にもなります。 帰社後、この膨大な写真の中から各サイトへ掲載する写真を精査し、 最後に色補正をして仕上げていきます。 厳選した写真は、アットホームをはじめとしたポータルサイトに掲載します。 通常、ポータルサイトに掲載する物件写真は、 他社に使われないよう、自社の社名を入れたりするのですが、 当社は賃貸仲介会社なら自由に使っていただけるようにしています。 仲介会社の担当者にとっては、撮影する手間が省けるため、 優先的に当社の物件情報を利用していただけるようになり、 たくさんのお問い合わせを期待することができます。 この他にも、お客様からご要望があった場合には、 室内を動画で撮影した映像をYOUTUBEで見られるようにしたり、 VR技術を利用して室内を360度の視点で 見られるようにする取り組みをはじめるなど、 様々な工夫をしています。 インターネットの世界でも、ビジュアルがものをいう SNS「インスタグラム」が10代、20代を中心に盛んに利用されているように、 これからはいかに写真や動画をはじめとしたビジュアルで室内の魅力を発信できるかが、 空室の早期解消のポイントだと思います。 これからもオーナー様からお預かりしている物件の魅力を 最大限引き出せるような様々な工夫、取り組みを行っていきます。 ≪広角カメラで撮影した写真のサンプルはこちら≫ http://www.nihonzaitaku.co.jp/bs/object/pdf/NormalVSWideCamera20170202.pdf 日本財託管理サービス 賃貸営業部 綱川 貴也(つなかわたかや) ◆ スタッフプロフィール 埼玉県白岡市出身の38歳。 賃貸営業部にて営業1課(城西・城東エリア)を担当する。 空室物件の早期客付けを実現するため、 最大の協力会社である賃貸仲介会社との信頼関係の構築に向けて、 定期的な訪問営業も欠かさず行なっている。 一番の幸せを感じるときは、愛犬のポメラニアン2匹とお風呂に入るとき。