年末調整の時期に考える!保険を利用した効率的な資産形成
2017/11/09
早いもので今年も、もう11月。
先日の3連休は紅葉狩りに出かけた方も
多いのではないでしょうか。
この時期になると、仕事のスケジュール調整や
お正月休みの過ごし方、はたまた忘年会の予約など、
年末に向けて、なにかと慌ただしくなるのではないでしょうか。
さて、同じようにこの時期になると
サラリーマンには
大事な書類が手元に届きます。
それは「年末調整」の申告書類です。
毎月の所得税額を、1年間の所得や結婚、出産などの
個人の状況の変化に合わせて再計算し、
過不足を調査するものです。
当社でも先日、全社員に申告書類が配布され、
各々が準備を進めているところです。
そのなかで、申告書類には
現在加入されている保険を書き込む欄も設けられています。
記入項目も多く、手間に感じるかもしれませんが、
生命保険料控除を活用するために必要な手続きであるのと同時に
普段はあまり意識しない保険契約の中身を確認する良い機会です。
保険には、医療や死亡保障などの保障内容以外にも、
実は、保険の種類や設計の仕方によっては、
貯蓄性が高く、資産形成に活かせる保険もあります。
そこで今回のコラムでは、
貯蓄性が高い保険の種類と不動産投資と保険を組み合わせて、
資産形成を行った事例をご紹介したいと思います。
保険といわれると、亡くなった時や大きなケガ、病気になったときに、
まとまったお金を受け取ることをイメージされるかと思います。
保障を厚くした保険の多くは、
支払った保険料が積み立てられることなく、
いわゆる掛け捨ての保険が一般的です。
掛け捨てにはなりますが、手ごろな保険料で万が一の保障を得ることができるので、
ご家庭のライフプランにあわせて多くの人が加入されています。
しかし、保険には掛け捨てではなく、
保険料を積み上げていく貯蓄性の高い保険もあります。
保険の種類や設計の仕方によっては、
資産形成に役立てることが可能です。
保険といえば、万が一の保障を得るために
活用することが一般的ですが、
資産形成にも役立てることができるのは、なぜでしょうか。
それは、保険会社の保険料の
取り扱いに理由があります。
契約者が保険会社に支払う保険料は、
保険金や満期返戻金の支払い原資となる「純保険料」と、
保険会社の事業運営にあてる「付加保険料」に分けられます。
このうち、純保険料はそのままにするのではなく、
運用にまわすことで、支払い原資を増やし、
その分、あらかじめ契約者から受け取る保険料を割り引いています。
よく新聞などで『予定利率』が下がったと報道されることを目にしますが、
これは低金利で運用が困難になり、
予定された収益があげられなくなったことを意味しています。
契約者が支払う保険料は予定利率によって、割り引かれますから、
予定利率の低下は、保険料の増加につながるのです。
このように、保険会社は契約者から預かった資金を
そのままにしているわけではなく、運用によって増やしているのです。
そして、貯蓄性の高い保険でも
基本的な考え方は同じです。
保険料のうち、掛け捨て部分の保障を抑える分、
運用にまわす割合を増やすことで、
貯蓄性を高めているような機能を持った商品もあれば、
金利の低い日本ではなく、金利の高い海外で資産を運用することで、
高い利率を実現する保険も存在します。
そんな沢山の保険がある中で、
不動産投資から得られる家賃収入を上手に活用して、
貯蓄性の高い保険に加入し、資産形成を行う事例をご紹介します。
都内の中古ワンルームマンションに投資をして、
毎月の家賃収入から
ローン返済や修繕積立金などを差し引いた
手取り家賃収入が5,000円あったとします。
これをそのまま貯金したとしても、今の金利は非常に低く
利息はそれこそ雀の涙ほどしか得られません。
そこで、この5,000円を月々の保険料の一部として
活用してみます。
すると、払込期間が満了を迎えるころには、
今の金利で銀行に預けていた場合よりも大きな解約返戻金を
得ることができる商品もあるのです。
その解約返戻金は、
マンションの繰上返済資金に充てることができますし、
また、すでにマンションのローンを完済していた場合には、
追加でマンションを購入する際の、
頭金として活用することもできます。
他にも老後の生活資金として活用することも可能でしょう。
このように、保険を上手く活用すると、
ただ銀行に眠らせているだけでは得られない、
運用効果を得ることができるのです。
もちろん、保険ですから万が一の保障もついてきます。
ただし、そこにはリスクも存在することも
頭に入れておかなければなりません。
例えば、保険商品によっては為替の変動で元本割れするリスクがありますし、
早期の中途解約を行なった場合にも同様に
元本割れのリスクなどがあります。
これらのリスクを考えたうえで、上手に保険を活用すれば、
資産形成に役立てることができます。
ある30代の男性オーナー様は、
マンション購入後に保険への加入を決めました。
この方はいずれ来るリタイア後のことを
考えての決断です。
月々支払う保険料はおよそ5万円ほどです。
現在2戸のマンションを所有し、
家賃収入からローンの返済額と管理費、
修繕積立金を差し引いた手取り家賃収入の約3万3千円を、
保険料の一部に充てています。
仮にリタイア時に残債があったとしても、
保険を解約した時に発生する
解約返戻金で完済する計画を立てました。
定年までにはまだまだ時間があるものの、
今から積み立てていくことで、
返戻金の金額が大きくなることに加え、
積立の途中で万が一の場合には、支払った保険料よりも
非常に大きな死亡保険金を生まれたばかりの子供や奥様に
残せることをメリットに感じ加入されたのです。
これは、銀行預金にはない機能です。
また、繰り上げ返済は、自分自身の強い意志で行う必要がありますが、
保険を活用すれば、自動的に銀行口座から引き落とされていきますので、
確実に繰り上げ返済資金を準備することが可能です。
このように、必要な保障を得ながら
将来の資産形成ができることが保険の魅力のひとつです。
ひと口に保険と言っても保障を得るものだけでなく、
保障を得ながら貯蓄や資産形成も可能な種類の保険もあります。
不動産投資と保険を組み合わせることで、
資産形成をより計画的に進めることも可能です。
年末調整の準備をされた方はもちろん、
これから年末調整の準備をされる方も、
ぜひ一度、控除証明書をコピーするなどして
保険の中身を見直されてみてはいかがでしょうか。
日本財託 ライフプランニング部 北村 彩(きたむらあや)
◆ スタッフプロフィール ◆
佐賀県三養基(みやき)群出身。
ライフプランニング部に所属し、数ある保険商品のなかから、
お客さまのライフプランに最適な保険を提案しています。
三人兄弟の真ん中。最近では一番婚期が遅いだろうと言われていた
兄の結婚が決まり、喜ばしいやら驚くやら実家がざわついています。
人生何があるかわからないと感じる今日この頃。