突然の家賃送金ストップ!シェアハウス問題から考える不動産投資を成功に導く3つのポイント
2018/02/15
ここ数日、メディアを賑わせている
シェアハウス問題。
オーナーは不動産会社とサブリース契約(家賃保証契約)を結んでおり、
毎月保証家賃が送金されていました。
しかし、先日運営会社の一方的な通告によって
その家賃送金が突然ストップしてしまったのです。
家賃収入でローンを返済していた
オーナーにとってはまさに寝耳に水の事態です。
1億円以上の負債を抱えたオーナーが
続出しました。
当社にも被害にあわれた方から
お問い合わせを頂いております。
そもそもシェアハウスとは、
キッチンや浴室、トイレなどが
共同利用となっている賃貸住宅のことを指します。
一般的な賃貸アパートやマンションに比べ、
敷金や礼金などの初期費用や家賃を
抑えることができるメリットがあります。
一方、オーナー側からの視点は
どうなのでしょうか。
シェアハウスは1つの物件で、
複数の入居者から家賃収入を得ることができ、
高い収益力を期待できます。
また一棟アパートと比べても、
部屋の面積を小さくできることから部屋数を増やし、
同じ敷地面積でもより多くの入居者を
迎え入れることができます。
例えば、都内一等地で建築中のある新築一棟アパートは
およそ100平米の延べ床面積で
1LDKを含む4部屋を構える予定で、
立地の良さから、
総家賃収入は30万円以上を
見込んでいます。
しかし、同じ100平米の延べ床面積の
シェアハウスは10部屋も作られており、
家賃収入は倍以上の60万円。
さらにキッチンやトイレなどの
水回りの設備は各部屋につけるのではなく、
共用設備となるので建築費を抑えることも可能です。
これだけを比べると
一棟アパートよりもシェアハウスを
選びたくなる気持ちもわかります。
しかしそれは、当然空室がなく
健全に運営できてこそのものです。
そこで今回は、問題となっている
シェアハウスのトラブル事例から
不動産投資のポイントについて考えていきたいと思います。
そもそも、シェアハウスが注目を集め始めたのは、
最近の話です。
テレビドラマなどの影響で、
若い世代を中心に、おしゃれで豪華な共用部を持ち
住人との交流が持てるシェアハウスでの暮らしが
好意的に考えられるようになりました。
ただし、実際に自分自身が住むとなると話は別です。
昨年6月、日本法規情報株式会社が行ったアンケート調査では、
実に84%の人が「シェアハウスに住みたくない」と回答しています。
住人とのトラブルやプライベート空間の少なさ、
他人と暮らすことが怖いなどが主な理由です。
報道によれば、このシェアハウス運営会社が
運営するシェアハウスの入居率は40%程度とのことです。
また、別の女性向けシェアハウスを運営している会社では
23区内の平均稼働率は78%。
これらの数字からみると、
潜在的なシェアハウスの入居者数に対し、
物件が供給過剰であることが考えられます。
実際、この会社が手掛けたシェアハウスは、
都内のシェアハウスの約半数を占めていると言われています。
今回のシェアハウスのトラブルを整理すると
3つの大きな問題点があります。
1つ目は「空室」です。
不動産投資において最も大切なことは、
空室期間を少なくして、長期にわたって安定した家賃収入を
得ることです。
賃貸需要が見込めにくい立地の物件では、
空室も長期化しがちで、
安定した家賃収入は期待できません。
また、シェアハウスの部屋の間取りも問題です。
問題となったシェアハウスの多くは、
共用部であるはずのスペースが大変狭く、
キッチンやシャワー室が共用部にそれぞれ1か所しかなく、
十分に整っているとはいえませんでした。
唯一のプライベート空間である個室については
7平米から10平米程度で、
一般的なワンルームと比べても半分程度の広さです。
快適な住環境とは言い難い状況です。
いかに立地が良かったとしても、
これでは安定した家賃収入は見込めません。
2つ目は「出口戦略」です。
今回のようなトラブルが起きたときに
すぐに売却して現金化できれば、
ローンの返済原資にあてることが可能です。
しかし、シェアハウスの場合、
一般的な収益不動産とは異なり、構造が特殊なため
買い手が付きづらく、金融機関からの融資も
受けづらいのが実情です。
リノベーションを行い、
シェアハウスという形態を変えてから、
売却することも考えられますが、
全ての住人が退去するまでは手を加えられません。
そのため、いざ売却しようにも
すぐに動かすことができないことも多いのです。
『売りたいときにすぐに売れること。』
不動産投資を行ううえで、大切な要素です。
3つ目は、「借り入れ」です。
シェアハウスだけでなく
一棟アパート全般に言えることですが、
サラリーマンが億を超えるような多額の借り入れをして、
不動産投資を行うことは危険です。
購入当初は家賃で毎月のローンを返済できたとしても、
将来はどうなるかはわかりません。
空室の長期化や滞納、家賃の下落、
さらに金利の上昇などがあれば、
ローン返済は途端に苦しくなります。
仮に、サブリース契約を結んでいたとしても、
保証家賃額は減額されることもあるのです。
実際に、サブリース賃料の減額をめぐって、
トラブルも起きています。
さらに今回のシェアハウス運営会社のように
経営に行き詰り、突然、家賃送金がストップしてしまう
といった最悪の事態も出てきてしまいます。
借り入れリスクに対応するためには、
ローンを繰り上げ返済するしかありません。
しかし、1億円を超えるような多額の借金がある場合、
毎年100万円ずつ繰り上げ返済できたとしても、
焼け石に水です。
もちろん、シェアハウスのすべてで
うまくいかないわけではありませんが、
一般的な不動産経営に比べると、運営は簡単ではありません。
これから不動産投資を検討されるのであれば、
賃貸需要の見込める立地で、十分に生活のしやすい間取りであること。
また、現金が必要になった時には、
すぐに売却できる流動性があること。
そして、身の丈に合った借り入れを行い
繰り上げ返済をかかさないこと。
この3つのポイントが大切です。
こうした観点から、当社でお勧めしているのは、
都内23区の最寄駅から
10分以内にある中古ワンルームです。
好立地にあり、
単身者向けのワンルームであれば、
たとえ空室になったとしても、素早く入居者を決めることができます。
さらに賃貸需要の見込める、収益力の高いワンルームであれば、
現金が必要になったときでもすぐに売却し、換金することが可能です。
中古ワンルームマンションの価格は1000万円から2500万円で、
長期のローンを組めば、家賃収入で毎月のローンを返済していくことができます。
そのうえで、繰り上げ返済を継続して行っていけば、
金利上昇リスクにも備えることが可能です。
一時期、テレビドラマでも話題になった
シェアハウス。
入居者にとっては、家賃や初期費用などを抑えたり、
共通の趣味や目的のもと集まることができるので、
一定の需要もあります。
しかし、不動産投資をこれから検討される方が
不動産投資で長期にわたって安定的に収入を得るのであれば、
こうしたニッチな需要を狙うのではなく、
多くの人から選ばれる賃貸需要の見込める立地、
そして一般的な間取りのワンルームマンションを選ぶことがお勧めです。
日本財託 マーケティング部セールスプロモーション課
村嶋 直樹(むらしまなおき)
◆ スタッフプロフィール ◆
静岡県御殿場市出身の30歳。
マーケティング部セールスプロモーション課として、
セミナーやHP・Facebookの運営、メールマガジンの執筆や広報活動を通じて
東京・中古・ワンルームの魅力を多くのお客様にお伝えしています。
東京マラソン出場に向けたトレーニングとして、
職場の新宿から、住まいの調布までの走破に挑戦中。