国交省も注意喚起を公表!サブリース契約のトラブルを防ぐガイドラインとは
2018/11/22
サブリース契約を巡る問題が
後を絶ちません。
不動産会社から家賃の減額を請求されたり、
高額な解約違約金が設定されていることを知らずに
契約したことによるトラブルです。
これを受け、国土交通省は10月末、
サブリース契約に関する注意喚起文を公表しました。
さらに、2019年度の早い時期から
いよいよ実態調査に乗り出すことも
日経新聞で報じられたのです。
今回は、国交省が公表した注意喚起文を紹介するとともに、
国が示す賃貸管理会社を選ぶべきガイドラインをご紹介します。
そもそもサブリース契約とは、
オーナーが所有している物件を不動産会社に貸し出し、
その不動産会社が第3者に転貸する仕組みです。
不動産会社は、空室や滞納といったリスクを保証する代わりに、
転貸で得た家賃収入の10~20%を手数料として差し引き、
残りをオーナーへ保証料として支払います。
不動産投資の最大のリスクである
空室や滞納を保証してもらえるなら、
オーナーのメリットは大きいように思えます。
しかし、サブリース契約には大きな問題点が隠されており、
国交省では金融庁、消費者庁と連携して、
それらをまとめて公表しました。
次に紹介する3つが主な注意喚起のポイントです。
●『賃料は変更になる場合があります』
サブリースの契約書や広告原稿をよく見ると、
小さな文字で保証家賃の見直しに関する条項が
掲載されています。
文言を見落として「保証家賃は一定」と
思い込んでいるオーナーにとっては
まさに寝耳に水の事態です。
サブリース契約が一定期間経過すると、
不動産会社の担当者から家賃の減額を要求されることもあり、
トラブルが発生するのです。
●『契約期間中でも解約されることがあります』
「30年一括借り上げ」とされていても、
契約書の中にはサブリース会社から解約できる条項が
書かれていることがあります。
突然解約されてしまった結果、
はじめて空室だらけのアパートだったことに
気づくオーナーも少なくありません。
●『契約後の出費もあります』
修繕費用や将来の大規模修繕に必要な修繕積立金、
固定資産税などは、サブリース契約とはいえ
オーナーの負担となります。
このほかにも解約に伴う違約金や
入居者情報を知らされない等といった
注意点があります。
事前にこうしたサブリース契約の問題点を知っていたのであれば、
契約しなかったという方もいらっしゃるでしょう。
契約内容を正確に知ることは、
安定した家賃収入を守るうえで、
非常に重要なのです。
すべての会社が契約内容を正しく丁寧に説明してくれればよいのですが、
トラブルが続出していることを考えると、
説明が不足している不動産会社があることは確かです。
では、契約内容を正しく伝えてくれる
不動産会社をどのように見極めればいいのでしょうか。
そのひとつの指針となるのが、国交省が設けている
『賃貸住宅管理業者登録制度』というガイドラインです。
この制度では、「管理契約に伴う重要事項の説明」が定められており、
サブリース契約の保証家賃の将来の改定などを
重要な事項として説明を徹底することが求められています。
また、同制度では、
オーナーに支払う家賃と登録会社の財産とを
明確に分けて管理することも求められます。
不動産会社の中には、会社の運転資金が賄えなくなり、
オーナーに送金すべき家賃に手をつけてしまう会社もあるのです。
結果、オーナー様への家賃送金が遅れ、
異常事態に気付いたオーナー様が、
賃貸管理の移管を考えなければならないのです。
実際、別の不動産会社に管理を任せている
オーナー様からご連絡いただき、
管理移管の相談を多数受けてきました。
サブリース契約だけに限らず、
賃貸管理を行う不動産会社が守らなければならない
ルールは多数存在します。
それらを遵守できない不動産会社も多く、
そのしわ寄せがオーナー様への負担となっています。
信頼のおける賃貸管理会社を見分ける
ひとつの判断材料として定められている制度が
『賃貸住宅管理業者登録制度』です。
現在、この制度に登録している不動産会社は、
国交省のホームページで確認することができます。
■国土交通省『賃貸住宅管理業者 検索』
http://etsuran.mlit.go.jp/TAKKEN/chintaiInit.do
安定した家賃収入を得るためには、
信頼できる不動産会社をパートナーとして
手を組むことが必要不可欠です。
賃貸管理を任せるべきかどうか悩んだ際は、
一度こちらで検索し、登録しているかどうか
確認してみてはいかがでしょうか。
日本財託 マーケティング部セールスプロモーション課
村嶋 直樹(むらしまなおき)
◆ スタッフプロフィール ◆
静岡県御殿場市出身の31歳。
マーケティング部セールスプロモーション課で、
セミナーやHPの運営、 メールマガジンの執筆や広報活動を通じて
東京・中古・ワンルームの魅力を多くのお客様に伝えています。
最近、プロマーケター森岡毅氏の書籍を読み漁っています。
マーケティングの勉強になるのはもちろん、
読めば読むほどUSJに足を運びたくなります。