貰える?使える?増やせる?知られざる退職金のリアルと後悔しない付き合い方
2019/07/25
今週の週刊ダイヤモンドの特集は、『退職金と守りの老後運用術』でした。
本誌によれば、企業や業界により、もらえる退職金の額の格差が拡大しているといいます。だからこそ、老後の生活設計をしっかり行い、守りの運用で老後資産を運用することが重要だと説く特集です。
退職金は、人によっては数千万円になる可能性がある大きな財産です。
現役のうちから退職金を取り巻く実状と、自分が受け取れる額をある程度把握しておくことは大切です。
ただ、逆に退職金だけをあてにして老後の生活設計を組み立てたり、退職金を元手に資産運用を考え始めることには、注意が必要です。
そこで、今回は週刊ダイヤモンドの特集から、退職金の実状を掴むと共に、現役のうちから考えておくべき退職金との付き合い方をご紹介したいと思います。
特集では、退職金の平均額が年々減少していること、そして個人差が顕著になってきていることに警鐘を鳴らしています。
退職金との平均額はこの20年間で、1,000万円近く減少しています。
厚生労働省の調査によると、1998年に大学・大学院卒で勤続35年以上の定年退職者の退職金平均額は3,203万円でした。
ところが、そこから減少の勢いは止まらず、20年後にあたる昨年2018年には、1,997万円まで落ち込んでいます。
また、そもそも退職金制度がない会社の割合も19%にもなり、これは20年前の約2倍の数値です。
退職金が老後を豊かに過ごせるほど十分にもらえないのだとするなら、退職金を元手に自ら増やすという考え方もあるでしょう。たしかに退職金として得られる数千万円単位のまとまったお金をうまく運用できれば、老後も安心かもしれません。
ただ、退職金を受け取った後に慌てて運用方法を考えているようでは、雑誌やテレビでもしばしば報道されるように、大損しかねません。これまで投資経験がない方であれば、なおさらです。そして、失敗してしまったら、もう取り返すための時間はありません。
実際、退職金を受け取っても、投資にチャレンジできない人のほうが多数を占めています。
野村総合研究所の調査によれば、退職金として受け取った額の56%はそのまま預金に回っています。さらに住宅ローンの返済とリフォームなど住宅関連の支出が10%程度あります。
投資として運用に充てられている分はわずか19%。旅行やその他消費として自由に使えている額は15%にすぎません。
投資でお金を増やしたい気持ちはあっても、減らしたくない気持ちのほうが勝っていることがうかがえます。そうして、多くの方が退職金を預金にまわして、虎の子の預金を取り崩しなら、老後を過ごしているのです。
当社でも、定年後にゼロから退職金を元手にして不動産投資をスタートされる方は、ほとんどいません。
会社からの給与収入がなくなり、年金だけが定期収入となってしまうと、万が一失敗してしまうと取り返すことができなくなるため、投資意欲が失われてしまうのです。
現在の私たちにできる選択は、給与収入のある今のうちから、毎月受け取ることのできる老後の収入作りを始めることです。
安定収入をもたらしてくれる収入源こそが、不動産です。
ワンルームマンション3戸を所有して賃貸すれば、毎月15万円から20万円程度の収入が手に入ります。
不動産投資にも、空室や滞納などのリスクがあります。しかし、現役のうちから運用しておけば、上手くいかない時があっても、リカバリーする時間があります。
公的年金と併せて、日々の暮らしをこれらの自分年金で賄えれば、退職金の額を気にし過ぎることもなくなります。退職金との付き合い方は、「残額を気に留める必要もない」くらいになるのが、望ましいでしょう。
また当社で物件の管理をお預かりするオーナー様の中には、退職金の一部を繰り上げ返済に充てるプランで資産形成してきた方もいらっしゃいます。
繰り上げ返済は「将来支払う予定だった利息を少なくする」という点で、確実な運用効果を持ちます。退職金の使い方としては、堅実で有効な手段です。
収入源としての資産を作るためのリスクを取りやすいのは、給与収入が確保された現役のうちです。
十分にもらえない、そして使えないかもしれない退職金を頼りにせず、定期収入がある現役のうちから備えておくことをお勧めします。
日本財託 マーケティング部セールスプロモーション課
横尾 幸則(よこおゆきのり)
◆ スタッフプロフィール ◆
埼玉県大宮市出身の31歳。
マーケティング部セールスプロモーション課で、セミナーやHPの運営、メールマガジンの執筆や広報活動を通じて東京・中古・ワンルームの魅力を多くのお客様に伝える。
そこそこ歩いているつもりなのにお腹周りの成長が止まらないので、
実家にあって試した、寝ながらダイエット効果が期待できる「ゆらこ」の導入を検討中。