最新の人口移動報告!転入超過数82,000人、就職世代を集め続ける東京の魅力
2020/02/06
1月31日、総務省が住民基本台帳に基づく2019年の人口の移動状況を発表しました
全国47都道府県のうち、転入数から転出数を差し引いた人口数がプラスになったのは、わずか8都府県のみ。
引き続き、特定のエリアに人口が集中していることがわかります
そして、今回のトピックスとしては、地方の中核都市である愛知県が転出超過に陥ったことです。
移動状況の中身を紐解くと、就職世代を中心に、多くの若者が県外へと出て行ってしまっていることが大きく関係していました。
そして、転出した若者のうち、最も多くの人が移動した先が「東京」でした。
今回のコラムでは、最新の人口移動の実態から、不動産投資を行う立地としての魅力に溢れる東京について改めてご紹介します。
2019年の人口移動報告で、最も転入超過数の多かった場所は東京都でした。
その数は82,982人で、前回調査時の転入超過数79,844人から3,098人増加しています。
2位の神奈川県の転入超過数が29,609人ですから、およそ2.8倍もの差をつけたことになります。
また、転入数が超過した年齢構成を確認すると、そのほとんどが10代後半から20代までで、20~24歳でいえば、約57,000人も増えました。
57,000人といえば、コンサート使用時の東京ドームの満席時、55,000席を超えるほどです。
この年代の人口が、爆発的に増加している一番の理由は『就職』です。
東京の企業数は圧倒的で、資本金が10億円以上の会社数も5,700社を超えており、これは全国の同規模の会社の半数にあたります。
学生に人気の高い有名企業が集まり、職種も豊富、さらに給与水準にも恵まれた東京に全国から若者が集まってきているのです。
一方、『就職』が若者人口の流出原因になる中核都市も出てきています。
それが、冒頭でもお伝えした「愛知県」です。
2018年の調査では転入超過数は3,112人でしたが、2019年の調査では一転して『転出』数のほう多くなり、その数は1,931人のマイナスです。
年代の内訳をみると、最も転出が目立った世代は20~24歳で転出超過数は1,498人でした。
今週の日経新聞でも掲載されましたが、『地元での就職志向が減少し、仕事を求めて上京を考える学生が増えている』として、上京する学生のさらなる増加を予想しています。
不動産投資の最大のリスクである『空室リスク』を抑えるには、賃貸需要が旺盛で安定しているエリアで行うことが鉄則です。
賃貸需要は人口の数に左右されるので、人口が底堅く増加し続ける場所で行うことが大切です。
愛知県のような日本を代表する大都市でも、若者が就職を機に出て行ってる現状をみれば、地方都市での不動産投資はリスクが高いといえます。
一方、東京以外にも大きく人口を伸ばしたエリアがありました。
そのうちのひとつが大阪府で、転入超過数は2018年調査と比較すると、およそ3.4倍の8,064人でした。
増加した年代を見てみると、東京と同様に10代後半から20代が中心です。
確かに大阪でも、2025年の大阪万博開催も影響して、梅田駅周辺の再開発を中心に活発に行われています。
しかし、いくら人口が増えているからとはいえ、東京と大阪の転入超過数を比較すると、10倍もの人が東京へ集まっています。
そうなると、やはり賃貸需要の厚みもやはり東京のほうに分があります。
安定した収益を期待するのであれば、オリンピック以降も継続的に再開発が続く東京がおすすめです。
地方創成が成長戦略のテーマとされてから、東京23区の大学の定員抑制など、東京一極集中に歯止めをかける施策を打ってきましたが、いぜんとして流れは止まりません。
先月発売された『Wedge』でも、「幻想の地方創生」と題して、東京一極集中の現状が紹介されていました。
誌面では、地方の中核都市に若者は集まりますが、最終的に東京へ流出してしまう状況を『破れたバケツ』として表現していました。
大変過激な表現ではありますが、就職を機に若者が日本全国から東京に集まっていることは、人口の移動報告をみれば明らかです。
不動産投資で長期安定収入を得るには、若者が全国から集まる東京で投資することをお勧めいたします。
日本財託 マーケティング部セールスプロモーション課
村嶋 直樹(むらしまなおき)
◆ スタッフプロフィール ◆
静岡県御殿場市出身の32歳。
セミナーやHP・Facebookの運営、 メールマガジンの執筆や広報活動を通じて、東京・中古・ワンルームの魅力を多くのお客様にお伝えしています。
年始の全国高校サッカー選手権で静岡学園が優勝しました。
地元静岡はサッカーが盛んですが、全国の舞台で活躍する姿を久々に見ることができて元気をもらいました。