半世紀ぶりに山手線の新駅が誕生!高輪ゲートウェイ駅開業から見る都心再開発と賃貸需要
2020/03/12
いよいよ明後日3月14日、山手線に約半世紀ぶりとなる新駅が暫定開業します。
品川と田町の間にできる「高輪ゲートウェイ」駅です。
新国立競技場を手がけた隈研吾氏のデザインによる駅舎や、AI案内、無人コンビニなどの新しい取り組みが多く、開業前から話題となっています。
とはいえ、新駅誕生の真の価値は交通アクセスが便利になることではありません。
それは、駅と街が一体となった大規模再開発です。
新駅周辺では総事業費1兆円を超える再開発が進み、ゼロから新しい街が誕生します。
今回は、新駅開業で注目が高まる品川周辺の再開発の最新事情から、東京の賃貸需要と不動産投資について考えていきます。
高輪ゲートウェイ駅周辺の開発の目玉は、JR東日本が車両基地跡地に建設する「品川開発プロジェクト(I期)」です。
9.5ヘクタール、東京ドーム1.5個分の敷地を4街区に分けて、オフィスビルや文化施設など計5棟を開発します。
高輪ゲートウェイ駅前には、地上30階のツインタワーが建ちます。
大規模なオフィスフロアはもちろん、多種多様な業種の方が共有して使用できるシェアオフィスや、国際会議も可能な大型の会議施設が入る予定です。
国内外のビジネスパーソンが行き交う場となることが期待されています。
開発の総延床面積は85万1000平米で、六本木ヒルズの総延床面積72万平米を上回る規模です。
六本木ヒルズ森タワーの実績値からの試算ですが、少なくとも2~3万人の就業人口の増加が見込まれます。
2024年の街びらきに向け、JR東日本が威信をかけて進める総事業費は5000億円にのぼります。
高輪ゲートウェイからわずか徒歩4分の距離には京急線・都営浅草線の泉岳寺駅があります。
隣り合うこの駅周辺でも再開発が進行中です。
旧・京急本社ビルの跡地を、東京都が主体となって開発。
オフィス、住居、子育て支援施設が入った延べ11万平米の複合施設が2025年に誕生します。
地下では泉岳寺駅のホームを拡張し、利便性の向上が図られるようです。
国道15号線を挟んだ向かい側では、住友不動産が1000億円規模を投じます。
地下鉄駅から泉岳寺までのエリアを、地上41階のタワーマンションを含めた3棟を整備、こちらも2024年度中の完成を目指しています。
高輪ゲートウェイ駅から見て南西側、品川駅の西口には、ホテルや商業施設が広がっています。
一帯を所有する西武ホールディングスは4000億円をかけてこのエリアをオフィスビル、商業施設、ホテルで構成する複合施設に再開発する意向です。
さらに京急品川駅の地上化工事に伴う駅ビル再開発や、駅と西側エリアを一体化させる広場空間として国道15号線の上空に広大なデッキを作る構想もあります。
これらはリニア中央新幹線の開業が予定される2027年に向けて進められる見込みです。
隣接する高輪ゲートウェイ駅と併せて、オフィスやレジャー、また住まいとしてもエリアの魅力は高まるでしょう。
これらを含めた周辺開発の総事業費は、判明しているだけで1兆円にのぼります。
高輪ゲートウェイ駅の1日平均乗降客数は、初年度は2.4万人、2024年の街びらき後は13万人を見込んでいます。
13万人といえば、恵比寿ガーデンプレイスを擁する恵比寿駅や、ベンチャー企業が集う五反田駅に迫る規模です。
わずか4年後には、恵比寿や五反田と肩を並べる街、ビジネス、そして雇用が生まれるはずです。
新駅のもたらす経済効果は、1兆4000億円にのぼると試算されています。
ただ、これはあくまでも東京で進む再開発の一部にすぎません。
丸の内・大手町エリアや、新宿・池袋・渋谷の副都心、そして六本木、虎ノ門エリアと、ビジネスの拠点は生まれ変わり続けています。
再開発エリアで新たな企業やビジネスが生まれ、雇用、人口増、そして賃貸需要を生み出します。
不動産投資で長期に安定収益を得たいなら、現在はもちろん、今後発展するビジネス街へ
アクセスが良い立地を見極めましょう。
人が集まる場所で勝負するのが、不動産投資の鉄則です。
日本財託 マーケティング部セールスプロモーション課
横尾 幸則(よこお ゆきのり)
◆ スタッフプロフィール ◆
埼玉県大宮市出身の32歳。
マーケティング部セールスプロモーション課で、セミナーやHPの運営、 メールマガジンの執筆や広報活動を通じて東京・中古・ワンルームの魅力を多くのお客様に伝える。
新居への引越しを控え、断捨離がマイブーム。
自分でやるのは面倒なので不用品のメルカリ出品代行を誰かに依頼しようかと思っている。