コロナに負けずに家賃アップも!効果のあがるプチリノベ&ホームステージング事例
2020/06/04
ようやく"自粛"明けしましたが、この時期に退去が発生し、お悩みのオーナー様もいらっしゃるかもしれません。
一方で、空室を逆手にとって「攻め」の姿勢を取り、相場よりも高い家賃での成約を目指す方へのご提案の機会も増えています。
ポイントは、費用対効果を考えたプチ・リノベーションとホームステージングです。
今回は、当社が手がけた事例から、コロナにも、周辺物件にも負けずに物件の競争力を高めるポイントをご紹介します。
一つ目の事例は、都営大江戸線「落合南長崎」駅から徒歩4分の築28年の1棟アパートです。
3月末に22平米の1部屋が退去となりましたが、周辺に募集中の物件も多いことから、競争力を底上げするためにプチ・リノベーションをご提案しました。
リノベーションといっても、なにも100万円単位でのお金をかける必要はありません。
部屋の印象を左右する部分から、優先順位をつけてお金をかけることが、リノベーションの費用対効果を上げる最大のポイントです。
優先順位の1番目は床です。
これは、日当たりや建具などにあわせて色を調整します。
この部屋の場合は、以前より明るめで、より木目が目立つフロアタイルに変更しました。
2番目のポイントは壁面です。
基本的には白色のクロスで問題ありませんが、部屋の雰囲気づくりのために1面をアクセントクロスにする施策が有効です。
今回は1面を落ち着いたグリーンのアクセントクロスにして、落ち着きある空間を作りました。
ポイントの3番目はキッチンや収納などの建具の見た目です。
クリーム色で統一されがちな建具の扉面にシートを上張りすることで、ガラッと印象を変えることができます。
この部屋では、使用頻度の高いキッチンに木目調のシートを採用しています。
全体的には、オシャレでありつつも人を選ばず、万人受けして居心地の良い空間づくりを意識してプランニングしています。
さらに、ここにホームステージングを施します。
室内を家具や小物で演出し、内見するお客様に、
あたかも雑誌で特集されているお部屋を訪れたかのような体験を提供します。
当社では昨年より専門スタッフがステージングサービスを行う『暮らし演出+』を、入居募集時のオプション施策として1部屋4万円(税抜)でご提案しています。
過去コラム:
『オシャレ感と生活感の両立が大切!申込までの期間を3分の1に短縮するホームステージングの演出効果』
プチ・リノベーションとあわせることで抜群の演出効果が生まれる、ホームステージング後のお部屋がこちらです。
このリノベーションとホームステージングを行った後、わずか6日で相場家賃から6000円アップ、家賃75,000円で次の入居者からの申し込みが入りました。
総コストは約45万円で、家賃上昇分と工事金額で利回り換算すると、16%相当になります。
もうひとつの事例は、東京メトロ丸の内線「新大塚」駅徒歩7分、文京区に所在する築30年の区分ワンルームです。
退去日は4月7日、緊急事態宣言が出たまさしくその日でした。
ここでは、居室のカーペットを茶色系のフロアタイルに変更、さらに居室内クローゼットの扉をシート上張りしたほか、玄関収納にも全体のトーンにあわせたシューズボックスを新調しました。
ホームステージング後のお部屋はこちらです。
家具を設置したその日に申し込みがあり、相場家賃より5,000円高い72,000円で次の入居者が決まりました。
こちらも総費用は約35万円と費用対効果の優れた空室対策を行うことができました。
ちなみに、事例でご紹介した物件はいずれも外出自粛期間中の成約で、しかもお風呂とトイレが一緒になったユニットバスのお部屋です。
このように数十万円程度の追加投資が可能であれば、プチリノベ&ステージングによる競争力向上で、家賃のアップも十分見込めます。
ただし、工期を確保する必要があるため、空室期間は平均より延びる可能性が高くなります。
リノベーションは、闇雲に手間やお金をかけるのではなく、優先順位をつけて、集中的に行うことで効果を最大化できます。
物件の状況だけでなく、エリアや募集時期によっても見込める効果は異なりますので、ご興味のある方は、まずはお気軽にご相談ください。
日本財託管理サービス 管理部一棟ソリューション課
笠原 良太(かさはらりょうた)
◆ スタッフプロフィール ◆
東京都八王子市出身の40歳。
管理部一棟ソリューション課として、賃貸経営の収益力を改善する設備投資や、リノベーションなどの提案を行っている。
3度の飯より釣りが好き。この2カ月は外出自粛でうずく釣り人魂を抑えるべく、ついついネット通販で釣り道具を増やしてしまう日々でした。