いつまでお金のために働く?年金制度改正点から考えるライフ・シフトに備える方法

2021/11/11

人生100年時代という言葉を有名にした『LIFE SHIFT』の続編
『LIFE SHIFT2 100年時代の行動戦略』が先月発売され、
早速ベストセラーになっています。

著者は、教育を受けて、就職し、そして引退を迎えるという
固定化された3ステージの人生から、様々な働き方や生き方を選んでいく
マルチステージの人生へと変わりつつあると説きます。

高齢になってからの仕事は生活の糧を得るためではなく、
あくまでも自己実現や社会参加としての労働が理想ですよね。

その一方で、私たちの未来の生活を支える社会制度は
「高齢者も生活の糧を得るために働くことが当たり前」という方向へと
舵を切りつつあります。

来年に予定されている年金制度の改正案にも、その一端が透けてみえます。

そこで今回は、2022年度からスタートする年金制度の
主な改正点をご紹介するとともに、『LIFE SHIFT 2』を踏まえつつ、
選択肢を持ち充実した人生を送るためのポイントを解説します。

来年4月に施行となる年金制度改正で
注目すべきポイントは、大きく3つあります。

一つ目は、老齢厚生年金額が減額となる収入基準の緩和です。

これまで年金額と給与等の収入の合計が月額28万円を超えると、
厚生年金を受け取れる額が減らされてしまいましたが、
これが47万円まで引き上げられます。

年金が減らされない範囲で仕事をセーブするという方も多かったのですが、
収入限度額を引き上げることによって、働ける人はより働いてもらおうという試みです。

二つ目のポイントは、65歳を超えて働く人を対象とした
「在職定時改定」の新設です。

65歳以上で厚生年金保険料を納付している人は、
保険料を払った分の年金額が上乗せされますが、
現在は退職するか、70歳にならないと年金が増額されません。

これが、毎年1回、年金納付額を基に再計算されて、
年金額が増額される仕組みになります。

つまり、これまでは65歳を超えて働いている場合、
年金受給額が増えることはありませんでしたが、
改正後は、毎年保険料を支払った分だけ受け取る金額も増えるのです。

これも就労期間を延ばす、インセンティブとして機能するでしょう。

三つ目の改正点は、年金受給開始年齢の柔軟化です。

年金の受給開始年齢は原則65歳ですが、
申請によって、60歳まで前倒しで受給、または70歳まで遅らせることができます。

今回の改正によって、年金受給を遅らせられる年齢が「75歳」まで引き上げられました。

実は受給開始を遅らせた場合には、
一生増額された年金が支払われるという"特典"があります。

たとえば今回の改正以降で、75歳から年金を受給することを選んだ場合、
最大で84%の増額になります。

いずれも、受け取る年金額が増える可能性があるので
一見すると、喜ばしい変更のように感じます。

ただ根本的には、公的年金は支給に必要なお金を、
その時点の保険料収入から用意する賦課方式を採用しています。
いわば現役世代から年金受給世代への仕送りです。

少子高齢化で現役世代が減少し、年金受給世代の増加が続く以上、
年金制度の台所事情はますます厳しくなる一方です。

制度として破綻しないにしても、現在と同じ受給額が将来、
受け取れるかどうかには疑問符を付けざるをえません。

それだけに、
『高齢になっても働ける人は年金を納める側、つまり年金制度を支える側を担って欲しい』

今回の改正ポイントからは、そんな意図が透けてみえます。


このような中で、個人として不安なく、
さまざまなステージを移行しながら生涯現役であり続けるような
人生を送るにはどうすれば良いのでしょうか。

それは、なるべく早い時期から資産形成を行って、
経済的自立を手に入れることです。

日本社会においては、LIFE SHIFTのモデルケースになる欧米ほど
労働環境の柔軟性は高くありません。

新卒一括採用は続いていますし、職や会社を転々とすることを
ネガティブに捉える一面もあります。

また、学びなおして、これまでのキャリアとは全く別の職種に転職する場合、
未経験者はそもそも採用の枠が狭く、収入も高望みはできません。

だからこそ自身の生活と挑戦を支える基盤として、
給与以外の収入の柱を増やすことをおすすめします。

この点、不動産投資であれば、働きながら、少ない自己資金からでも、
経済的自立を目指した資産形成が実現できます。

ローンのない都内のワンルームマンション2戸つくることができれば、
毎月10万円から15万円程度の副収入が手に入ります。

さらに、家賃収入を活用してマンションを増やしていければ、
生活のために働く必要性はどんどん減っていきますから、
人生における選択肢も増えていくことでしょう。

なお、働かなくても得られる家賃収入であれば、
いくら増えても、老齢厚生年金の減額対象にはならない点でもメリットがあります。

昨今、話題になっているFIREも、本質はFI(Financial Independence)つまり経済的自立です。

経済的自立の状態を確立できれば、
いくつになっても自己実現や社会参加を目的として働くことができますし、
いつでも働かない、という選択肢を取ることができます。

充実した人生をいくつになっても楽しむために、今こそ副収入を作るための第一歩を踏み出してみませんか。

日本財託 マーケティング部セールスプロモーション課
横尾 幸則(よこおゆきのり)

◆ スタッフプロフィール ◆
埼玉県大宮市出身の34歳。
マーケティング部で、セミナーやHPの運営、メールマガジンの執筆や広報活動を通じて東京・中古・ワンルームの魅力を多くのお客様に伝える。

たまたま通い始めたボルダリングのジムが、
五輪銀メダリスト・野中生萌選手のクライミングはじめの地でした。
地元も我が家に近いのでご縁を感じながら壁を登り落ちしています。

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