使い道次第で100万円のリターンが大きく変わる!繰上げ返済がもたらす利息軽減効果とは
2021/11/25
今年も残すところ、あとひと月ほどになりました。
この時期になると冬のボーナスの使い道を考え始める方も多いと思います。
なかには将来のために、ボーナスを利用して、
資産運用をはじめようと考える方もいるのではないでしょうか。
週刊誌AERAでも特集されていましたが、年始からスタートすることにメリットのある
「つみたてNISA」用の口座開設の駆け込み需要も出てきているようです。
一方で、同じ資産形成においても、不動産投資の場合、
ボーナスを利用した追加の投資を検討する場合には、
新規物件の頭金としての活用のほかに、繰り上げ返済という選択肢があります。
繰上げ返済を行えば借入期間を短縮できますし、
返済額を軽減する方式の繰り上げ返済を行えば、借入期間はそのままですが、
毎月のキャッシュフローを軽減できます。
さらに、将来の支払う利息の軽減効果もあるのです。
そこで、今回のコラムは
同じ金額を他の投資に費やした際と比較しながら、
繰上げ返済の利息の軽減効果についてご紹介していきます。
それでは、具体的な物件で繰り上げ返済の効果をシミュレーションしていきます。
価格2480万円の物件を例に考えてみましょう。
この物件の家賃収入から管理費や修繕積立金、管理代行手数料を差し引いた
月額の手取り家賃収入は約79,500円、手取りの利回りは3.85%です。
購入時の諸経費に加えて頭金10万円、1.7%で35年ローンを組んだ場合、
毎月のローン返済額を差し引くと毎月約1,400円、年額では約17,000円が手元に残ります。
仮に家賃収入が変わらなかった場合、
35年後にはローンが完済されて、物件はあなたのものになる計算ですが、
毎月の収支はプラスになるとはいえ、これでは随分と先の長い話になります。
そこで、ローンを借りたままにしておくのではなく
入居者の家賃収入に加えて、繰上げ返済を行うことによって、
完済するまでの期間を短縮することになります。
ここでのポイントが、繰上げ返済を行うことは借入期間を短縮することだけでなく、
将来の支払い利息の軽減にもなるということです。
たとえば、さきほどのシミュレーションで5年後に100万円の繰上げ返済を実施した場合、
借入期間中に支払う利息額は約60万円分も節約できます。
将来支払うべき利息が軽減されたといっても、
現時点で所得が増えたわけではないので、
当然ですが税金がかかることはありません。
一方で、100万円を株式投資に費やした場合、
同じように売却益を得られるどうかはわかりません。
仮に、60万円もの売却益を得られたとしても、
その分はしっかりと税金が課税されて、
手元に残る金額は少なくなります。
つみたてNISAのように長期的視点を持って、
さらに非課税メリットも享受していくのであれば、
利益を期待することもできますが、
個別銘柄株の売買で毎年一定の利益を上げることは困難でしょう。
よく繰上げ返済に充当するだけの金額があるのであれば、
他の投資で増やしたほうが効率的であるという方もいらっしゃいますが、
利益が出るかは不透明ですし、その利益に対しては税金もかかります。
一方で、繰上げ返済を行えば、元本が減ることで完済まで近づきますし、
将来の支払い利息も軽減されます。
これは不確かなことではなく、繰上げ返済を実施すれば確実に起こることです。
また、さきほどは繰り上げ返済を5年後に実施する計算で
シミュレーションを行いましたが、繰上げ返済の利息軽減効果は
早く行えば、行うほど大きくなります。
たとえば1年目に繰り上げ返済を行った場合の、
利息の軽減効果はおよそ75万円にもなります。
多額の資金を一気に繰上げ返済にまわす必要はありませんが、
余裕資金があるのであれば、毎年コツコツと繰上げ返済を行うことが効果的です。
これからボーナスの使い道を考えるという方も多いかもしれません。
不動産投資を行われている方であれば、レジャーや旅行、ショッピングに加えて、
繰上げ返済についても検討されてみてはいかがでしょうか。
日本財託 マーケティング部セールスプロモーション課
村嶋 直樹(むらしまなおき)
◆ スタッフプロフィール ◆
静岡県御殿場市出身の34歳。
マーケティング部セールスプロモーション課でセミナーやHPの運営、メールマガジンの執筆や広報活動を通じて東京・中古・ワンルームの魅力を多くのお客様にお伝えすることを使命としています。
DAZNで色々なスポーツを観戦するのが趣味の一つです。
昔から応援していた海外のサッカーチームがこの夏の補強で劇的な変化を遂げました。
その補強の1人が日本人ということで、毎週末はそのチームの活躍を観ることが楽しみの一つとなっています。