「時限資産」である信用力を使って資産形成!あなたの資産を最大化させるポイントとは
2022/03/17
はじめての不動産投資で複数戸のマンションを同時に購入する方が増えています。
最近も30代半ばの男性が3戸の中古ワンルームマンションを同時購入し、
無事にお引き渡しをさせていただきました。
物件をはじめて購入する場合、空室リスクやローンを抱えることの不安などを考慮して、
「まずは1戸ずつ購入していきたい」と慎重に判断される方も多いのではないでしょうか。
ではなぜ、冒頭の30代の男性のように
一部の投資家はマンションの同時購入を決断できているのでしょうか。
その理由は、「自分自身のバランスシートの最大化」をすることのメリットに
気づかれているからです。
バランスシートとは、企業の所有する資産と負債、そして純資産をあらわすものです。
この考え方は個人にもあてはまります。
そこで今回のコラムは、複数戸のマンションの同時購入の決断を後押しする
バランスシートの最大化によるメリットについてご紹介したいと思います。
投資活動を通じて資産を増やしていくには、
2つの方法があります。
ひとつが、あなた自身のお金を投じて資産を増やしていく方法。
自己資本を活用した運用です。
自己資本で運用する投資の代表例が株式投資です。
配当を得たり、売却益で儲けることを目標とします。
もうひとつが、銀行などの金融機関からお金を借りて資産を増やしていく方法。
これが他人資本を活用した運用です。
他人資本を活用した投資の代表例が不動産投資です。
例えば、2,000万円の不動産を購入するにあたって、全額を銀行からの融資で賄った場合、
バランスシート上の資産と負債はそれぞれ2000万円増えることになります。
資産は増えますが、同時に同額の負債も増えることになります。
この点、負債を抱えてしまうことに不安を抱かれる方もいるでしょう。
ただ一方で、銀行からの融資枠があるにもかかわらず、
この融資枠を活用しないということは、
資産を拡大させるチャンスを見過ごしているといっても過言ではありません。
年収600万円のAさんの事例で考えてみましょう。
当社の提携金融機関の多くは年収の8倍まで融資が可能ですので、
その他の条件に問題がなければ、最大4800万円の融資を受けることができます。
つまり、もともとの自己資本に加えて、
4800万円が他人資本によって上積みされます。
これこそがバランスシートの最大化となるのです。
仮にこの融資枠のうち、借入期間35年で4000万円分を利用して
2000万円の物件を2戸購入したとします。
確かに融資を受けた4000万円分の負債を抱えることになりますが、
負債は購入した翌月から家賃収入によって返済が進むことになります。
つまり他人資本で最大化されたバランスシートは、
家賃収入によって時間をかけて徐々に自己資本化、すなわち純資産に変化していき、
35年後には負債がゼロとなり、100%純資産となるのです。
さらに完済後の家賃収入も純資産として積みあがっていくことから、
理論上、バランスシートは拡大し続けることになります。
ただこのまま35年もの間、ローンを放置することはおすすめできません。
金利上昇リスクに備え、さらに資産を拡大させていくためにも
「繰り上げ返済」をあわせて実施していきます。
この際、繰り上げ返済の手法は、毎月の返済額を小さくする
「返済額軽減型」を選ぶことをお勧めします。
「返済額軽減型」であれば、毎月のローン返済額が減少する分、キャッシュフローが改善し、
その分を追加の繰り上げ資金にあてることができるからです。
さらに借入枠を回復させることにも繋がるので、買い増しのチャンスも巡ってきます。
ご自宅の購入や買い替えなど大きな借り入れニーズがある場合を除き、
可能な範囲で最大限ローンを活用する事によって、
時間を味方につけて効率よく資産形成ができます。
繰り上げ返済をしっかりと行うだけの資金計画を立てることができれば、
あえて1戸ずつゆっくりマンションを購入していく理由がないのです。
また、銀行からの融資はいつまでも利用できるわけでもありません。
たとえば、50代半ばに差し掛かってくれば、退職が近い事を金融機関はリスクと捉え、
金利の上乗せや融資枠の削減、自己資金の増額などが要求されることもあり、
融資が受けにくくなってしまいます。
さらに、融資を組む際は多くの金融機関で団体信用生命保険の加入が必須となります。
既往歴によっては団体信用生命保険へ加入することができず、
投資用ローン自体が組めなくなる事態も珍しい事ではありません。
加えて、融資には「完済年齢」が定められています。
年齢を重ねるほど融資期間は短くなってしまい、キャッシュフローの悪化も避けられません。
融資の活用を先延ばしにして良い事は無いのです。
このように拡大できる資産の最大額は、日々目減りしており、
かつ資産を効率よく拡大させるための融資は利用しにくくなってしまうのです。
つまり、サラリーマンの信用力を活用した融資は利用できる時間が限られている
「時限資産」とも呼べるのです。
融資を利用するということは、自分自身の無形資産である信用力を換金することを意味します。
そして、その換金には期限があるのです。
無形の時限資産である信用力を有効に活用する第一歩は
現時点で最大限活用できる自分の与信枠を確認することです。
そのうえで、購入後の返済計画を考えていくことが重要です。
リスクを抑えつつ、資本を最大化するための計画を
一緒に考えさせていただきますので、ぜひお気軽にご相談を頂ければと思います。
日本財託 資産コンサルティング部 岩脇 勇人(いわわきはやと)
◆ スタッフプロフィール ◆
神奈川県横浜市出身の29歳。
現在、東京23区内に4戸の収益不動産を所有し不動産投資を実践中。
趣味は登山とウイスキー収集。自宅に眠る未開封のウイスキーは30本を超えました。
大好きなウイスキーに酔わされながら、資産形成のプランを練るのが日課です。
昨年12月に初の著書『月4万円とボーナスではじめる 新しいFIRE入門 不動産投資による堅実なSide FIRE戦略』を出版。