入国規制緩和で外国人が続々入国!世界の若者が東京に住みたいと思うワケ
2022/04/21
新型コロナウイルス対策の水際措置が3月に緩和されて1カ月半。
3月に日本に入国した外国人は留学生らを中心に約8万2,000人に上り、
コロナ禍による入国制限下では最多となりました。
当社の管理物件でも3月以降、外国籍の方の契約が増えており、
3月の賃貸契約数914件のうち、実に352件が外国籍の方との契約でした。
ではなぜいま、外国の若者は東京を目指すのでしょうか。
今回は海外の主要都市がおかれている現状と比較しながら
世界における東京の優位性をご紹介。
さらに、外国籍の入居者の最新動向、当社のサポート体制をお伝えします。
まずは、外国人の入国状況を見てみましょう。
OECD(経済協力開発機構)が発表している最新のデータによると、
90日以上滞在できる資格を持って日本へ入国した外国人は約52万人となっています。
これはOECD加盟国の中でも多く、
ドイツ(約138万人)、アメリカ(約110万人)、スペイン(約56万人)に次いで4番目。
なお、同機構は移民を「90日以上滞在できる合法的な資格を持って入国した人」
と定義しており、この基準に照らせば、
日本は世界的に見ても「移民大国」と言えるのです。
国立社会保障・人口問題研究所の是川夕氏の記事によると、
総人口に占める移民的背景をもつ人の割合は
2015年の2.6%から2065年には約12%にまで拡大するとしています。
出入国在留管理庁によれば、日本にいる在留外国人が住む都道府県で
最も多い都市が東京で、全国の約2割となっています。
では、なぜそれほどの数の外国人が日本、とりわけ東京を目指すのでしょうか。
その理由は、世界の主要都市にはない、
東京の生活のしやすさにあります。
その大きな要因が物価の上昇です。
世界の主要都市では生活費が高騰し続けています。
世界中の都市や各国の生活情報を記録する世界最大のデータベース「Numbeo」によると、ニューヨークの「生活費プラス家賃」は世界の都市で2番目に高額となっています。
他国の主要都市も同様で、ニューヨークの生活費プラス家賃を100とした場合、
ワシントンは80.25で12位、ロンドンは74.4で22位、香港は72.59で24位です。
ドイツ銀行の調査で、ニューヨークの「平均的な2ベッドルームのアパート」の家賃は
月額約2900ドル(約32万円)であるとしていることを踏まえると、
先進国の都市に住むためのコストは、非常に高額であることが分かります。
一方、東京はというと、前出の指数では60.24、順位は75位。
世界でも有数の大都市にも関わらず、生活コストは低く抑えられており、
生活しやすい街になっているのです。
また、世界の都市の総合力を評価した森記念財団による
最新の「世界の都市総合力ランキング」では、
東京は、ロンドン、ニューヨークに次いで世界第3位。
米国大手旅行雑誌「コンデナスト·トラベラー」による
「最も魅力的な都市」ランキングでは首位となっています。
世界的に見ても魅力があり、それでいて生活しやすい東京に
人が集まってきているのです。
では、そうした外国人は東京に来て、どういった部屋に住むのでしょうか。
前述したように、当社では今年3月、管理物件の賃貸借契約において、
352件が外国籍の方との契約でした。そのうち9割以上が留学生です。
その内訳をみると、お部屋探しにおいては
平均すると7万円台の賃料のワンルームが選ばれており、
立地としては日本語学校への通いやすさから山手線沿線の物件が好まれています。
また、賃料や立地を優先する傾向があり、築年数が重視されることはありません。
こうした外国籍の方の獲得に向け、当社では外国籍の入居を専門とする
仲介会社との新たなルートを開拓し、定期訪問を実施するなど
関係性の強化に努めています。
さらに、外国籍入居者専用のダイヤルを設け、
中国語・英語での対応を行っているほか、お困りごとの相談や生活する上でのご提案など、
快適な生活が送れるようサポートを行っています。
日本の若者はもちろん、全世界からも人が集まる東京。
コロナが沈静化して、水際対策がさらに緩和されれば、
いままで以上に外国人入居者も増えることが予想されます。
急な需要の増加にもしっかりと対応し、外国人入居者の生活をサポートできるよう、
いまからさらに体制を整えていきたいと思います。
日本財託 マーケティング部セールスプロモーション課
香西 信宏(こうざい のぶひろ)
◆ スタッフプロフィール ◆
香川県三木町出身の28歳。
マーケティング部で、セミナーやHPの運営、メールマガジンの執筆や広報活動を通じて東京・中古・ワンルームの魅力を多くのお客様に伝える。
先日、「日本三大桜」のひとつ「三春滝桜」(福島県)を見に行ってきました。樹齢1,000年以上の姿は非常に素晴らしかったですが、現地のお年寄りが言うには観光地として人が来るようになったのはここ2、30年ほどとのこと。発信することの大切さを再認識しました。