「いまは物件価格が高いんじゃないですか？」
「価格が下がるまで待ったほうよいのでしょうか？」

お客様からこのような相談をされることがあります。

たしかにこれから価格が下がると分かっているのであれば、
待つことも選択肢の一つになるでしょう。

しかし、今後どのように不動産の市況が変化していくのか、
価格が上がるのか、それとも下がるのかを正しく予想することは困難です。

悩んでばかりで将来に向けて行動しなければ、時間だけが過ぎてしまい、
資産形成の機会を失ってしまいます。

老後に向けた自助努力が叫ばれるこの時代において、
何も行動しないことこそリスクと言えるのではないでしょうか。

そこで今回のコラムでは、ワンルームマンションの最新価格データをご紹介しながら、
不動産投資の最適な始め方についてお伝えしていきます。

不動産市場の動向を調査している不動産経済研究所の最新データによると、
2021年1月から2022年6月までに販売された
東京23区内の新築ワンルームマンションの平均価格は3,187万円でした。

一方で、中古のワンルームマンションの価格はどうでしょうか。

同じ期間で当社が取り扱った
築10年未満のワンルームマンションの平均価格は2,575万円でした。

新築と比較するとその差は実に612万円。
価格は新築ワンルームのおよそ8割程度となっています。

また、新築のワンルームマンションのなかで最も高額なエリアが港区で、
新築の平均価格は4,142万円と他のエリアの平均額よりも1,000万円ほど高額です。

例えば、港区の麻布に建築されたあるマンションでは、
25㎡の1Kタイプのマンションでおよそ4,600万円もの値を付けています。

これに対して、当社が同時期に同じ麻布エリアで
販売した築8年の物件の価格は3,700万円。

およそ900万円もの差があることになります。

新築ワンルームと築10年内の中古ワンルームの家賃はそれほど変わりませんので
価格が手ごろな分だけ新築に比べて、中古ワンルームの投資利回りも高くなります。

さらに、最新データを読み解くと、
分譲エリアは都心部が少なく、準都心部で増加傾向にあることが分かります。

同じ期間で、千代田区・中央区・港区の都心3区で
完工したワンルームタイプの部屋を含むマンションは7棟227戸でした。
なかでも千代田区は、一棟も分譲されていません。

一方、準都心部の板橋区・練馬区・杉並区の3区では、
15棟579戸と倍以上のマンションが分譲されています。

都内でもより好立地のエリアには
新しいマンションを建築することのできる土地は余っておらず、
さらにワンルームの開発規制条例も厳しいことから、
同エリアで新規に分譲されるマンションが減っているのです。

新規の分譲が抑えられるということは、
都内の好立地の場所にある中古ワンルームの価値がますます高まることが考えられます。

ただ、もう少し様子をみれば中古ワンルームマンションであっても、
価格が下がるのではないかと考える方もなかにはいらっしゃいます。

ではいつになったら、価格は安くなるのでしょうか。
例えば、昨年開催された東京オリンピックの前後を思い出してみましょう。

2013年にオリンピックの東京開催が決まり、
その期待感から東京の不動産価格は上昇していきました。

その反面、当時の新聞や経済紙で
「東京オリンピック後に不動産バブルがはじける」といった見出しを
目にした方も多いのではないでしょうか。

しかし、オリンピックが終わっても東京の不動産価格は下落することはありませんでした。

さらに新型コロナウイルスで生活様式も一変しましたが、
東京の不動産価格に大きな変化は見られません。

むしろ、円安の今は海外の投資家から、東京の不動産は熱い注目を集めています。

実際、2019年1月から2022年6月までの3年半、
当社が販売した築10年未満の中古物件の平均価格は約2,544万円で、
中古ワンルーム価格は、ほとんど変化はありませんでした。

仮に、手取り家賃8万円の物件を2019年1月に購入し、
今月までの45ヵ月間運用していたとすると、360万円の収入が発生していたことになります。

この期間中に、同額だけ不動産価格が下がるのであれば、
待ったほうがよかったはずですが、現実には不動産価格は変わりませんでした。

将来の価格動向は不透明だとしても、入居者がいれば、
家賃収入は入ってきますし、ローンの返済も進んでいくのです。

もちろん空室が長期化してしまうと、収入が途絶えてしまいますが、
当社が管理する東京23区を中心としたワンルームマンションでは、
コロナ禍でも年間平均98％以上の入居率を維持することができました。

経済環境は日々変化し、
今後の不動産市況は誰もが気になるところでしょう。

ただ、検討を重ねるばかりで時間を費やしてしまうと、
機会損失につながるだけでなく、あなた自身が定めた資産形成の目標に
たどり着く可能性を狭めかねません。

市況の予想はあくまでも予想であって、期待する未来を約束するものではありません。

不確かな未来に期待するのではなく、
まずは第一歩を踏み出されてみてはいかがでしょうか。

日本財託　マーケティング部セールスプロモーション課　
村嶋　直樹（むらしまなおき）

◆　スタッフプロフィール　◆
静岡県御殿場市出身の35歳。
マーケティング部セールスプロモーション課でセミナーやＨＰの運営、メールマガジンの執筆や広報活動を通じて東京・中古・ワンルームの魅力を多くのお客様にお伝えすることを使命としています。

2カ月ほど前から猫を飼い始めました。犬や鳥類などは実家で飼った経験がありましたが、
猫は初めてで気ままな佇まいと愛くるしい仕草に終始癒されています。
毎朝5時過ぎに起こしに来てくれるので、目覚ましが無くても早起きが続いています。