困難とワクワクの間で得たひとつの仮説
2023/03/09
友人と記念撮影をするA・Tさん
私は高校、大学の5年間、地元・奈良県の牛丼屋チェーンで
アルバイトに精を出していました。
とりわけ大学入学後は夜勤にも入ってほぼ一日中、
働いたこともあったほどです。
そんな生活を続け、気が付くと大学3年生になっていました。
『周りの同級生は大学生らしく打ち込める何かを持っているのに、自分にはそれがない...』。
そんな悶々とした思いを抱えていたある日のことでした。
「早朝の労働時間を削ってくれないか」。
いつものようにバイトをしていた際、マネージャーからそう言われました。
聞くと本社で入客数に対する労働時間の見直しがあり、
県内の多くの店舗で早朝の労働時間を削減することが決まったとのこと。
その結果として、休憩時間を多く取らなければならなくなったのです。
そうなると仕事の拘束時間は変わらないにもかかわらず、時給だけが減ってしまいます。
私は思わず「入客数を増やすことができれば、休憩を取らなくてもいいですか?」と
言い返していました。
するとマネージャーは『3か月後、今より20%増の入客数を出すこと』を
条件に出してきました。
とはいえ、どうすれば入客数が増えるのか。何一つ分かりません。
そこで、一緒に早朝のシフトに入っていた同僚に声を掛け、施策を検討することに。
その結果、社会人の常連をターゲットとし、
少しでも早く食事を提供することが入客数の拡大への近道だと結論付けました。
その後オペレーションを見直しながら、早さを意識した接客を行って3週間。
予想に反して入客数にさほど変化は見られません。
そうしている間にも約束の期限は刻々と迫ってきます。
『どうすればいいんだろう...』。
悩み、考えた末、今度はファストフード店でありながらも
お客様ひとりひとりに合ったサービスを行うようにしました。
氷を多めにしてほしいと要望があった方には、
次回の来店時には初めから氷を多めにしたり、提供後にお盆のお皿の配置を変える方には、最初からその配置にして提供したりするなど、お客様の特徴を従業員内で共有。
『認知してくれていて、気遣いができる店』をとにかく目指しました。
そのおかげで入客数は徐々に伸びていき、
3か月後には従来の約30%増の入客数を達成することができたのです。
最初はバイト代という損得感情から始まった取り組みでしたが、
従業員同士で意見を出し合いながら目標を達成するというプロセスに
「時間の切り売り」ではないやりがいを感じ、
いつしかワクワクしながら働いている自分がいました。
『誰もやっていないほど良いサービスにはお客様がついてくる』。
困難とワクワクとの間で得たこの仮説を実証し続けていくために、
今後もお客様のことを考え、トライ&エラーを積み重ねていきます。
日本財託 資産コンサルティング部 A・T
◆ スタッフプロフィール ◆
奈良県天理市出身の27歳。
資産コンサルティング部に所属し、東京中古ワンルームを通じて、お客様の老後の不安を解消することを目指しています。
最近は『Dr.STONE』 という漫画にハマっており、
科学の力で1から文明を作り上げていくストーリーにワクワクしながら読んでいます。