挑戦の先に得たもの
2023/05/25
外出先で記念撮影をするS・Aさん
『何事もまずチャレンジしてみる』
常に心の中においている価値観の一つです。
今までの23年の人生の中でも、ひときわ心に残っている挑戦が一つあります。
それは高校の部活動でマンドリン・ギター部に入部したことです。
小学校・中学校時代は水泳やバスケットボールに熱中しており、音楽経験はほとんどゼロ。
楽器を弾くことはおろか譜面を読むことすらできません。
そんな私が入部しようと思ったきっかけは、高校の入学式で演奏を聴いたことでした。
吹奏楽のような派手さはないものの、弦楽器のみで奏でる旋律は繊細で美しい―。
合奏を聞いた瞬間、虜になっている自分がいました。
私もこの部活に入部して皆で曲を創り上げたい。
演奏が終わるころには入部を決意していたのを覚えています。
しかし、入部してからは失敗の連続でした。
20人ほどいた同級生はほとんど音楽経験者。
楽譜も難なく読むことができ、リズム感もあります。
一方の私は譜読み一つにしても周りの倍以上の時間がかかり、練習の時間が確保できず、
実力差は開くばかりでした。
軽い気持ちで入部するんじゃなかった。もう部活、辞めようかな...。
そんな後悔を抱えながら数カ月が経過したある日のことです。
譜読みが進まず、最後まで残っていたとき、先輩のAさんが「大丈夫?」と声を掛けてきました。
譜読みがなかなか終わらないこと。周りと比べてなかなか上手くならないこと。
それにより自信がなくなっていること。
そのことを伝えると、Aさんは
「最初はできないのが当たり前。何も気にする必要ないよ」
と励ましてくれました。
何気ない、ありふれた一言でしたが、自分を責め続けていた私にとっては
味方ができたような気がして、心が軽くなったような気がしました。
諦めず、自分にできることを着実にやろう。
次の日からは毎日居残り練習を行い、周りの倍の時間、努力を続けました。
苦しい日々もありましたが、続ければ続けるほど、どんどん上達していきます。
そしてなんと、2年生の夏には担当楽器のパートリーダーになることができたのです。
パートリーダーになってからは上級生として、全国大会に出場することを目標に
メンバーをまとめ上げます。
結果として、私の代では2年連続で全国大会に出場を決めることができました。
その過程でも部員同士で思いがぶつかり合い、苦労することもありました。
それでも折れなかったのはやはり周りの仲間たちの支えが一番大きかったように思います。
この高校での経験は、私を形づくる上で大きな要素になっていると思います。
未知のことでも、ときめきを感じたらまず飛び込んで挑戦してみること。
最後まで諦めず、続けること_。
何よりも、周りを信じて支え合うこと。
いま、社会人2年目になり、部署は違いますが後輩ができました。
当時辛かった私を救ってくれた先輩の振る舞いや、支え合った同級生たちとの思い出を胸に、
今後は自分の後輩にもやさしさを還元できるような人になっていきたいです。
日本財託 事業部事務管理課 S・A
◆ スタッフプロフィール ◆
群馬県板倉町出身。
事業部事務管理課に所属し、主に仕入れた物件をお客様に販売する際に必要な所有権移転等の事務作業を担当しています。
高校の部活仲間とは今でも定期的に会っています。6月にはその一人が結婚式を挙げるため、
今は余興の準備に大忙し。喜んでもらえればいいな、と思っています。