「新米ママ」を救った、何気ない一言
2023/07/20
家族で長男の誕生日を祝うM・Aさん
昨年の2月、待望の長男が誕生し、「新米ママ」となりました。
長男が生まれた後、3ヶ月ほどは実家に里帰りし、
両親の力を借りて手探りながらも育児に励んでいました。
実家の周りは山と田んぼと畑に囲まれた「ド田舎」です。
そうした環境だったため、子供が泣こうが騒ごうが誰からも何も言われません。
長男が何故泣いているか分からなければ「何がそんなに嫌なの!?」と一緒に大声を出して泣いたり、
ストレス発散にお気に入りの音楽を大音量でかけたり歌ったり...。
てんやわんやの毎日でしたが、少しずつ育児にも慣れたため、
初節句を期に東京に戻ることにしました。
しかしながら、東京に戻って早々、新たな壁にぶつかりました。
それは、ご近所さんへの向き合い方です。
新たな環境へと変わったこともあってか、長男は自宅へ帰った初日から泣いてばかりでした。
実家にいたころは「なぜ泣いているのか」ということに集中していましたが、
東京に戻ってきてからはそれに加えて
「住宅がひしめくこの場所でこんなに大きな声で泣いていて、近所迷惑にならないか」
という懸念が大きな悩みとなってのしかかります。
ご近所さんに直接、事情を説明できれば少しは気が晴れるのですが、
当時はコロナ禍だったこともあり、それもできません。
夫は「そんなに気にしなくても大丈夫だよ」
「赤ちゃんの泣き声がうるさいって文句を言ってくる人なんていないよ!」と励ましてくれ、
自分でも「そうだよな」と思い込もうとしていました。
ですが意識すればするほど「ご近所さんからクレームが来たらどうしよう...」という考えが頭をもたげ、
長男が少しでも泣くと「静かにさせないと!」と反射的に動いてしまいます。
そうした状況が昼夜を問わず続き、段々とストレスになっていました。
(こんなに悩むくらいならお隣の方へきちんと挨拶をした方がいいのでは?)
(でもどんな人かわからないし、子供が嫌いだったらどうしよう。やめとくか...。)
些細なことかもしれませんが、余裕のなかった私にはそれすらも大きな問題に思えたのです。
そうして何度も何度も悩んだ末、
子供が産まれたことと、ご迷惑をかけてしまうことを手紙に書き、
ご近所の方のポストへ投函することにしました。
伝えたいことを伝えられたことで、心のモヤモヤが少し解消された反面、
どんな反応がくるのか、不安だったのを覚えています。
投函した翌日、ポストをみると早速返事がありました。
ドキドキしながら中を確認すると、
「お子様のお誕生おめでとうございます」
「世の中のこの状況の中での子育ては大変なこともたくさんあると思いますが、
私は全然大丈夫ですので、心配なさらずどうぞ安心して健やかに子育てをしてくださいね」
お祝いの言葉とともに「新米ママ」へのエールが込められたメッセージが記されていました。
その温かい心遣いに、ずっと悩んでいたことから解き放たれた気がして、
文字を目で追いながら思わず涙が溢れます。
同時にちょっとした一言でも、これほどまでに人を救う力があるのだと
心の底から実感した瞬間でした。
現在は戸建てに引っ越して、お隣さんが温かく見守って下さる環境でのびのびと子育てをしています。
当時は悩みでいっぱいいっぱいでしたが、今では笑い話にできるほどになりました。
少しは母親として成長できたのかな、と思います。
ご近所さんからもらった温かい気持ちをそのままに、今後も温かい家庭を築いていきたいです。
日本財託管理サービス 管理受託部 受託課
M・A
◆ スタッフプロフィール ◆
茨城県北茨城市出身。
管理受託部受託課に所属し、物件オーナー様に管理委託や収益改善のご提案を行っています。
最近の息子のブームは車のオモチャ。それでは飽き足らず、なんでもかんでも車に見立てて
「ブーブー!」といって遊んでいます。