言葉の壁を越えるもの
2023/10/26
愛犬と写真を撮るK・Sさん
「真摯な対応は言葉の壁を越える」
私はこの信念のもとに、日々お客様と向き合っています。
このような信念を持つようになったのは、社会人1年目のときに、
ある体験をしたことがきっかけです。
私は新卒で、高級サービスアパートメントを運営する会社に就職しました。
サービスアパートメントとは、数ヶ月程度の短期的な居住を想定した、
ホテルと賃貸マンションの中間的な機能を有した住居のことです。
なかでも私の会社は、ビジネス目的での訪日客をターゲットとしていたこともあり、
入居者様の8割は外国籍の方でした。
退去時の対応や協力会社への指示が私の主な業務でしたが、
コンシェルジュとして、入居者様と接する業務を任されることもありました。
しかし私には、英語が苦手だという致命的な弱点があったのです。
短期間とはいえ居住期間は数カ月に渡るため、
コンシェルジュの仕事をしていると、入居者様から多種多様なご相談を受けます。
入社したばかりで、質問に回答するだけでも難しいのに、
英語で話しかけられるとわけがわからず、
当時は英語を話せるスタッフを呼んでくるのが精一杯。
その後も一人で対応できないことが続き、
だんだんと入居者様から話しかけられることを億劫に感じるようになっていました。
そんななか、ある出来事がきっかけで、私の仕事への向き合い方は一変したのです。
入社から数か月経ったある日、コンシェルジュとして働いていると、
外国籍入居者のAさんから内線電話がかかってきました。
電話に出たものの、Aさんの流暢な英語をまったく聞き取ることができません。
なんとか部屋番号だけは聞き取り、不安な気持ちでAさんのお部屋へ向かいます。
お部屋につき、ご状況をお伺いするものの、
やはり言葉だけでは何に困っているのか分かりません。
そこで目線や指をさす方向、聞き取れる単語から、
なんとかAさんの伝えたいことを読み取り、
私も拙い英語と身振り手振りで、必死に思いを表現します。
その結果、テレビが故障してしまったことが分かり、
テレビを入れ替えることで問題を解決。
問題発生から解決まで、全て一人で対応することができたのです。
さらに退去の際には、Aさんから
「英語がわからない中、丁寧に対応してくれてありがとう。これからも頑張ってね」
そう書かれた手紙もいただいたのです。
まさに、真摯な対応が言葉の壁を越えた体験でした。
このときから、たとえスマートではなかったとしても
相手が伝えたいことは何なのか、どうすれば相手に伝えられるかを必死に考えるようになり、
一人で対応できることが増えていったのです。
いま私は、このときの職場を離れ、
日本財託で漏水事故の対応に従事しています。
ときには入居者様から、
乱暴な言葉で怒られることやパニック状態でお電話をいただくこともあります。
そんなときでも、お話を聞き漏らさずにしっかりとお伺いし、
お客様に寄り添って真摯にご対応をすれば、必ず思いは伝わると信じています。
今後もまじめで、ひたむきな姿勢で、お客様に価値をお届けしていきます。
日本財託管理サービス 管理部 管理課 K・S
◆ スタッフプロフィール ◆
千葉県流山市出身の26歳。
管理部に所属し、漏水対応や保険金が発生する案件の処理を行っています。
最近サウナにハマり中。
頭の中を空っぼにして、リラックスしていると、体が休まります。