兄弟仲
2024/04/11
知人や同僚とサッカーの観戦をするS・Sさん
私には4歳年下の弟がいます。
今では年に何度か家族そろって私の自宅に遊びに来ることもありますが、
10年近くコミュニケーションを取らない時期がありました。
きっかけは、本当に些細な"兄弟げんか"です。
私が中学2年生のころ、進学塾に通っていたのですが、
ある時、友人たちに誘われて塾に行くふりをして遊びに出かけてしまいました。
たまたまその姿を弟に見られてしまい、
口止めをしていたのですが、弟は両親に告げ口してしまったのです。
当然、悪いのは私ですが、両親から叱られた私は弟のことが許せず、
顔を合わせても話をしない対応をしてしまいました。
それからというもの、受験勉強が本格化したことをいいことに
弟と顔を合わせてもほとんど会話も交わしませんでした。
私が高校に進学するタイミングで、
弟も中学に進学しサッカー部に入部。
チームのゴールキーパーとして毎日忙しく活動していたこともあり、
自宅で顔を合わせることもめっきり少なくなりました。
大学に進学しても関係は変わらず、
互いの生活に干渉する機会はほとんどありませんでした。
そんな関係性に変化が訪れたのは、私が社会人になってからです。
私は地元の仲間とともに社会人サッカーチームを立ち上げ活動していました。
人数はそこそこ集まっていましたが、
どうしても人員不足になってしまうポジションがあったのです。
それはゴールキーパーでした。
「そういえば弟ってゴールキーパーやってたよね?
こっちのチームにも参加できないかな?」
10年以上まともに話すことはなかった弟を
どんな顔をして勧誘すればいいかわからず、提案を受けたものの最初は抵抗がありました。
それでも良い機会かもしれないと思い、声をかけてみたのです。
突然の誘いに弟も驚いてはいましたが、
「ちょうど自分が参加していた社会人チームが解散するんだよね」と話してくれ、
予想に反して快く参加を了承してくれました。
それからはチームの練習や試合があるときには車で一緒に向かい、
止まっていた時を取り戻すように
プライベートのことや学校、会社での出来事などを話すようになったのです。
最初は気恥ずかしさがありましたが、それもだんだんと薄れていきました。
一昨年の秋ごろに開かれた弟の結婚式の催し物で、
弟から友人や家族に向けたメッセージムービーが流されました。
「最初、仲は悪かったけど、今では大事なお兄ちゃんです」
動画の最後の方に、私に向けてそのようなメッセージが流れました。
今では互いに子供も生まれて、家族ぐるみの付き合いをしています。
些細な出来事がきっかけで、長い間凍り付いていた関係性でしたが、
仲の良い兄弟に戻れてよかったと思い返しています。
4月となり、出逢いの季節となりました。
当社の経営理念に『出逢った人のご縁を大切に』とあるように、
これまでの関係性も、これから出逢う方とも、
些細なことで関係性が一変してしまわぬように
一期一会を大切にしていきたいと思います。
日本財託 トータルソリューション部 S・S
◆ スタッフプロフィール ◆
埼玉県上尾市出身の38歳。
部下のマネジメントとともに、東京中古ワンルームマンションを軸にお客様の資産形成のお手伝いをしています。
下の子がまだ0歳なので、なかなか外食や旅行はできていません。
5年後に家族5人でハワイに行くことを目指して日々頑張っています。