御刻印が紡いだ縁
2024/09/12
バイクに乗るY・Hさんと御刻印
私は大のバイク好きで、
もう30年以上乗り続けているベテランライダーになります。
最初はただの移動手段として使っていましたが、
ツーリング仲間と乗り続けているうちに、
バイクに乗ること自体が好きになり、
いろいろな場所に出かけるようになりました。
ある時は、巷で話題のラーメンを食べるためだけに遠出をしたり、
またある時は、房総半島の先端を目指してツーリング。
最近ではもう1つの趣味である登山の行き帰りにも
バイクを走らせています。
そしてここ半年、登山と同様にツーリングの目的となっているのが
「御刻印」です。
御刻印とは、参拝の証として神社仏閣を巡る際に
専用の革製バンドに打つ印のことで、
バンドを8~9個の印で埋めると1つのお守りが完成します。
ライダー御用達のメーカーがバンドを制作していることもあり
私にピッタリだと感じました。
そしてこの御刻印との出会いが、
思わぬ形で家族の絆を深めるきっかけとなったのです。
「私も一緒に集めてみたい」
共通の趣味があまりなく、ここ最近は一緒に出掛けることも少なくなっていた妻に
御刻印のことを話してみると、珍しく興味を持ったようでした。
一人で集めようと思っていたので驚きましたが良い機会だと思い、
休日ごとに地図を広げて行き先を決め、
神社へと足を運ぶ日々をスタートさせたのです。
近場へはスクーターの後ろに妻を乗せ、
遠出するときは車で一緒に神社を回りました。
「同じものを楽しむことができてうれしい」
神社まで車で移動しているときに妻から言われた言葉です。
妻から申し出たとはいえ、御刻印集めは私の趣味だったので
妻が楽しめているかずっと不安でしたが、
その言葉を聞いて私も同じようにうれしい気持ちになりました。
妻との穏やかな時間を楽しみながら
5カ月かけて御刻印を完成させることができたのです。
また、御刻印集めの過程で同じライダー仲間や住職さんと
交流する機会にも恵まれました。
御朱印と比べて、御刻印は押す手順が複雑であるため、
住職さんに教えていただきながら押すのが基本です。
そのため、自然に住職さんとコミュニケーションをとることになります。
なかにはバイク好きの住職さんもいらっしゃったため、
バイクトークに花を咲かせたこともありました。
御刻印集めは普段のツーリングとは異なり、
妻と一緒に完成させることができた喜びや
様々な縁を紡ぐことができた達成感を感じることができました。
1つ目のバンドは完成したので、
これからは他の御刻印もゆっくり集めていこうと思います。
御刻印を通して生まれた妻やライダー、住職さんとのご縁を、
これからも大切に紡いでいきたいと思います。
日本財託 システム部 Y・H
◆スタッフプロフィール◆
神奈川県横浜市出身。
システム部に所属し、社内システム環境の運用保守及び基幹管理システム『Beans』の開発に携わる。
最近の趣味は山登りで、先日も二度目の富士登山に行ってきたばかり。