恩師から学んだ人と向き合う姿勢
2024/11/21
家族との旅行を楽しむT・Nさん
子供の頃から責任感が強かった私は、幼稚園生の時からクラスリーダー、
中学校に入学してからも学級委員を務め、クラスの中心にいました。
また、所属していたバレーボール部では、
ただ一人1年生からスタメンとして試合に出場していたので、
将来はキャプテンになることを期待されていると自分でも薄々気づいていました。
周囲からの期待、そして先輩を差し置いてスタメンとして
試合に出るプレッシャー、毎日張り詰めた気持ちで過ごしていたのです。
(もう限界かも)
そんな自分の本心とは裏腹に、クラスや部活動で周りから期待を寄せられると、
その期待に応えるような行動しかとれなくなってしまいました。
「お前、プレーに気持ちが乗っていない。1年生と変われ。」
中学2年生になってすぐの5月、部活動中の顧問からの一言で
限界を迎えていた私の中の何かがプツっと切れてしまいました。
なにをしても頑張りを認めてもらえていないと思い込んでしまい、
それがきっかけで翌日から学校に行けなくなってしまったのです。
後から聞いた話ですが、周りから見るとずっと明るく楽しそうだった私が
理由も言わず、急に学校にも部活にも行かなくなったので、
母も担任も顧問も友人も大慌てだったようです。
心配してくれた友人が電話やメールをしてくれても、家に会いに来てくれても、
『どうせ誰もわかってくれない』
心を閉ざした私は誰の連絡にも応じることはしませんでした。
不登校になってから約1か月。
そんな時に、担任の先生から1通の手紙が届いたのです。
「昨年度は君のおかけでどれだけ助かったことか。
クラスでの問題についても力になってくれ、とても心強く思い感謝していました。
でも君だって鉄人じゃない。
重い心の荷物をたくさん持って生活していくのは辛かったことでしょう。
私でよかったらそれらの荷物を一部預かりたいと思っています。」
手紙を読み終えた私は自然と泣いていました。
『自分を見てくれている人がちゃんといるんだ。』
『もっと人に頼ってもいいんだ。』
そんな気持ちになれたのです。
「はやく一緒にバレーしたいよ!」
「恋バナしよう!」
手紙を読んだ後に友達から届いていたメールを確認すると、
ずっと独りじゃなかったことに改めて気がつきました。
この出来事をきっかけに気持ちが吹っ切れ、再び登校するようになりました。
学校に行くと、先生も友人も駆け寄ってきてくれたのを今でも覚えています。
この経験を機に、先生のように自分も誰かの助けになりたいと
強く思うようになりました。
大学では先生と同じ教員を目指して教職課程を履修。
現在は人事部に所属して、採用活動を行っています。
職種は違いますが、先生と同じように
日々、様々な考えや経験を有している人たちと接する仕事をしています。
相手の立場に立って考え、本気で向き合う姿勢を常に意識していますが
この姿勢は、先生との関わりから学んだものが基礎となっています。
日本財託 人事総務部 T・N
◆ スタッフプロフィール ◆
東京都調布市出身。
人事総務部に所属し、新卒採用と社員のキャリア開発を担当しています。
3年前にペットショップでひとめぼれした愛犬と暮らすようになってから、家に帰るのが毎日の楽しみになっています。私が腕を伸ばして寝ているとアゴを乗っけてきて一緒に寝る姿がたまらなくかわいいです。溺愛しておやつをあげすぎたせいか最近プクプクと太ってきてしまったため、たくさん走らせています。