自信喪失の自分を救ってくれた先生との出会い
2022/05/19
友人と食事を楽しむS・Hさん(右)
「引っ越すことになったから準備しておいて」
夏休みが目前に迫った中学2年生の7月、
父の仕事の都合で、急きょ引っ越すことが決まりました。
大阪府吹田市で育ち、勉強や部活、そして友人関係も
順調だった私にとって、寝耳に水の出来事。
お別れ会を開催する間もなく、埼玉県の文武両道の学校へ転校しました。
大阪では、ほどほどの勉強で良い成績が取れる学校でしたが、
転校先の学校は学力レベルが非常に高く、テストの成績は学年でも下の方。
レギュラーで試合に出続けていたサッカー部でも、
全国から人が集まり、県で優勝するほどの部活ではベンチにも入れません。
自分の置かれている環境が依然と比べてあまりにギャップがあり、何もかも自信を喪失。
1年半後に待ち受ける高校受験に向けて塾に入ったものの、
モチベーションが出るわけもなく、ただなんとなく通っている日々が続きました。
中学3年になっても、宿題をサボることもあれば授業にも集中せず、
友人と話してばかりの私に対し、数学を担当していたH先生が声をかけてくれました。
「お前は才能がある。やれば必ず伸びるから、俺の言うことを信じて勉強してみろ」
20代半ばの若い先生で、当初「この人は何を言ってるんだ?」と
まともに受け取ることはありませんでした。
ただ、H先生の対応は一貫していました。
どんなに忙しそうにしていたとしても、私が質問に行けば必ず手を止め答えてくれたのです。
テストで少しでも成績が上がれば、「やったな!」と自分のことのように喜んでくれたのです。
勉強に身が入っていないときにも叱るわけではなく、「何かあったか?」と寄り添ってくれました。
失っていた自信を徐々に取り戻し、
気が付けば、自分の勉強の目的は先生への恩返しだ、といった気持ちにもなっていました。
先生のおかげで、高校受験は第一志望に合格。
高校生活では、塾に通うことはありませんでしたが、先生は何度もご飯に誘ってくれたのです。
大学に進学すると、「アルバイトするなら、俺のとこに来い」と、
先生が教鞭をとる塾で働くようになりました。
"先生と生徒"という関係から"上司と部下"という立場に代わったもののHさんの態度に変わりはなく、
「生徒の成績が伸びなかったり、宿題をしてこないときは、全て自分のせいだと思いなさい」と
私に対して変化を求め、何事にもチャレンジをさせてくれました。
宿題を忘れがちなある生徒を担当したときには、
モチベーションを少しでも上げられるようにその生徒専用の課題や問題集を用意し、
クリア出来たらHさんのように褒めてみました。
最初は心を開いていなかった生徒も、
授業以外でのやり取りを深めることで関係性ができあがっていったのです。
また別の生徒とも、その生徒に合わせた課題のやり取りをしてきた結果、
今でも連絡を取り合うような仲となりました。
まさにHさんと私のような関係が構築できたと感じています。
転校を機にHさんと巡り合うことができ、
そして、一緒に仕事をすることができて、本当に良かったと感じています。
昨年、日本財託に新卒として入社し、
現在は物件の仕入れを担当しています。
たとえ上手くいかないことがあったとしても、Hさんから学んだように
『なぜ上手くいかなかったのか』を自分で考え、次に生かしてきた結果、
さまざまな不動産会社の担当者と関係性を築くことができ、少しずつ仕入れに貢献できるようになりました。
10年の付き合いとなるHさんのように、
誰かの人生に良い影響が与えられるような人間になることを目指して、
日々何事にもチャレンジしていきたいと思います。
日本財託 事業部仕入開発課 S・H
◆ スタッフプロフィール ◆
福岡県福岡市出身の24歳。
事業部仕入開発課に所属し、お客様にご紹介する物件の仕入れに関する業務を担当しています。
2022年の目標は筋トレをすることです。