『第二の故郷』で得た一生涯の出会い
2022/05/25
友人とスノボを楽しむH・Kさん(左)
地方出身の私には、第二の故郷と呼べる場所があります。
それは大学時代を過ごした京都です。
京都には社会人となった今でも、
訪れると「おかえり」と迎えてくれる仲間たちがいます。
仲間との出会いは大学1年のときに入った、
地域の社会問題に対してアプローチを行うサークル活動。
インカレサークルだったため、メンバーには美大を含む様々な大学から
約120名の学生が集まり、
地域の人口減少を解決する施策などに本気で向き合っていました。
自分と同じ年代の学生が、自分が学んでいる専門分野を生かし、
社会に還元しようとしている。
「私も何か社会の役に立つことをやってみたい」
そんな思いでサークルに入りました。
サークルでは、旅行会社と組んだインバウンド誘致のイベントを開催したり、
地元企業と連携して学生インターンシップを企画したりして、
普通の学生生活では得難い経験をさせてもらいました。
なかでも印象的だったのは、サークルに入って初めての活動で、
地域の農家とともに地元野菜の販促を企画したときのことです。
場所は山間に田畑が広がる京都府与謝野町。
ここでは農家の方たちが余った野菜を自分たちで割安な価格で直販していました。
ただ、それが地元の人に十分認知されていないことが課題となっていたのです。
この問題を解決するため、8月から約1か月間現地に泊まり込み、
5人のチームで活動することとなりました。
とはいえ、『言うは易く行うは難し。』
慣れない土地で一から活動を行うことは困難を極めました。
認知を促すために、野菜販売所がある場所を記したマップを
作成することになったものの、1か月という限られた時間内で、
地域住民の役に立つマップを作るにはどうするべきか、良い案が浮かびません。
チームメンバーと夜遅くまで何度も話し合い、時には議論が白熱し、
半ば言い合いのような状態になることもありました。
ただ、地域の人の役に立ちたいという目的は同じです。
意見をぶつけるにつれ「この人はこういう考え方なんだ」と
人としての根っこの部分までお互いを知り、何でも話せる仲になっていきました。
そうして1か月後、無事にマップが完成。
町役場やお世話になった地元の人たちに配布すると、想像以上に喜んでくれたのです。
「頑張ってよかったね」
チームメンバーとともに喜びを分かち合った瞬間、
この仲間と出会えて本当によかったと、心の底から思いました。
私自身、社会人2年目となり、当時のメンバーとは離れ離れになってしまい
連絡は取るものの直接会う機会は減ってしまいました。
気の置けない仲間の存在は貴重だと、今ではより一層感じます。
一生涯の出会いに感謝し、今後もこの縁を大切にしていきたいと思います。
日本財託 事業部事務管理課 H・K
◆ スタッフプロフィール ◆
岡山県倉敷市出身。
事業部事務管理課に所属し、主に仲介会社などから仕入れた物件の決済や権利移転などの事務を担当しています。
サークルの仲間とは今でも頻繁に連絡を取っており、8月には久しぶりに集まる予定です。
その日を楽しみにしています。