「自慢の娘」と思ってもらえるように
2022/08/25
鮮やかな花束を抱えるK・Mさん
私が一番尊敬する人は母親です。
母は一言で言うと面倒見が良い人。
私がまだ幼いころに両親が離婚し、女手ひとつで2人の姉妹を育て上げました。
授業参観には小学校時代から欠かさず全て参加。
大学の学園祭にも毎年来てくれました。
中学時代の授業参観では、トイレから戻ると私の友人たちと楽しそうに「恋バナ」を
していて、私も知らなかった友人の好きな人を母が知っており驚いたのを覚えています。
その他にも、休日も全て私たち姉妹のためにあて、
様々な場所に旅行に連れて行ってくれました。
そんな世話焼きで活発な明るい母ですが、
一度だけ悲しそうな姿を見せたことがあります。
それは高校2年生になった春のこと。
私が通っていた高校では、高校2年から文系/理系に加え、
国公立/私立とでクラスが再編成されます。
こうなると、いよいよ大学を含め将来の進路を考えなければなりません。
「卒業後の進路のことなんだけど...」
当時の私は地元福岡の大学ではなく、
関西や首都圏の大学の経済学部に行きたいと考えていました。
そのことを伝えると、母はこれまでにみたことのないような悲しい表情をするのです。
東京で10万円近くの仕送りが必要だとすると、金銭的に捻出が厳しいとのこと。
「どうしても仕送りは難しくて...。家から通える福岡の大学にしてくれない?」
本当にごめん、と何度も謝りながら、そう伝えられました。
これまで欲しいものはそれなりに買ってもらったりして、
不自由だと思ったことは何一つありませんでした。
一方で、母自身が欲しいものはあまり買っていなかったように思います。
それでも母はお金の話を一切しませんでしたし、
「お金がない」とは冗談でも言ったことはありません。
このとき初めて、やはり金銭面では苦労していたんだと気付かされました。
それと同時に、私や妹に心配をかけまいとする母の愛情をひしひしと感じたのです。
「分かったよ。全然気にしなくていいよ」
母にはそう伝え、地元福岡の経済学部のある大学に進路を絞る決意をしました。
その後、無事に大学受験に合格、奨学金制度を使いながら卒業することができました。
今年で社会人5年目。
仕事で給料をもらう立場となり、お金を稼ぐことがいかに大変なことか、
身を持って経験しています。
だからこそ、仕事の愚痴ひとつ言わずにすべてをかけて育ててくれた母の偉大さと
温かさを心の底から実感する日々です。
そんな母に感謝しつつ、「自慢の娘」と思ってもらえるよう、
精進と親孝行を重ねていきたいと思います。
日本財託 資産コンサルティング部 K・M
◆ スタッフプロフィール ◆
福岡県出身。
資産コンサルティング部に所属し、東京中古ワンルームを通じて
お客様の老後の不安の解消を目指しています。
母とは今でも毎日、写真付きで連絡を取り合っています。
先日は親子で東京ディズニーランドへ行きました。
少しは親孝行できたかなと思います。