【老後の年金を作る】No.52
ワンルームマンションオーナー体験記
K・I 様 49歳 東京都在住
きっかけ
初めて日本財託のセミナーに参加したのは2月の初旬。珍しく東京で大雪の降った日曜日のことだった。これまで自分の将来に対して明確なビジョンがなく、心の中でモヤモヤした状態が続き、解決できないまま月日ばかりが過ぎていた。 セミナーでは、そんなモヤモヤをはらす大きなヒントがあったことは間違いなく、その日から私の行動も将来展望も人生観も大きく変わった。 ワンルームマンション投資には全く縁がなかった自分であり、はじめは恐る恐るであったものの、いざ始めてみると、そこには今までの自分と全く異なった世界があり、何もかもが新鮮で興味深く、楽しかった。そんな2008年春のできごとを追った。
【はじめの一歩、東京駅徒歩12分】
日本の首都東京のど真ん中、東京駅徒歩圏内に記念すべき第一号物件。初めてのワンルームマンション。どんなところなのだろうと、地図を見ながら頭の中でイ メージを膨らませ、マンションへ向かう。何ともいえないワクワクした気分はまるで子供が遠足に行くようなものだろうか。既に夜9時を過ぎており、あたりは ひっそりとしている。きれいに整ったエントランスが間接照明に照らされ、幻想的に浮かび上がる。ここにはどんな人が住み、どんな環境なのか。聞かずにはい られず、ちょうど帰宅してきた人に尋ねた。『ここには変な人は住んでいませんか?』と唐突な質問をしたのだが、エントランスで待ち受ける自分の方がよほど 不審で"変な人物"だったな、と後で苦笑する。翌朝、管理人さんを訪ね、今度ここを買うつもりであることを話すと、掃除の手を休めてエントランス内を案内 してくれた。部屋には入れないものの、9階まで上がり、屋外階段からわが部屋を眺め、部屋の窓から見えるであろう街の景色を想像する。決して自分が住むわ けではないけれど、気持ちはすっかり、明日からでも住む気分になっているのがおかしい。
【2件目、山手線「浜松町駅」7分】
ロケーションは汐留シオサイトと道一本隔てたところ。初めて訪れたのは夜の9時半。例によって、帰宅する人に直撃インタビューを試みる。『どこに行くにも 近くて便利で住みよい』との答えが返ってくるのは都心だからこそのこと、都心回帰のトレンドは間違いない。ひとつ気になることがあった。それは『マンショ ンの目の前にある塀に囲まれた広大な空き地にはいったい何ができるのだろうか』ということ。まさかこの前に高層ビルでも建つのだろうか?そんな疑問から空 き地の中でまだ明かりが灯る事務所を訪ねた。ちょうどそこが区画整理事務所であり、残業している人が親切に教えてくれた。この地域一体の再開発計画と環状 2号線建設計画が進行中とか。東京に住んでいながら、こんな大規模な開発が進行していることは知らなかった。翌日、『街づくり協議会』を訪ね、この街のコ ンセプトが分かってきた。街全体をイタリアのイメージで統一し、"イタリア街"と呼ばれていることも初めて知った。東京都の"しゃれた街並み推進条例"の 指定で街としての一体的開発構想も進んでいると言うことを聞き、わが部屋から眺める数年後に完成する"イタリア"の街並みに思いを馳せる。これら再開発と 我がマンションは道路を隔てて全く別物だが、この街づくりの一翼を担っている "気"になっている自分がおかしい。
【3件目、丸の内線「西新宿駅」3分】
野村ビルなど新宿の高層ビル群にほど近い一画、そこは表通りの喧騒とは無縁の閑静な住宅街になっている。周囲は西新宿や北新宿の再開発計画が進み、ブル ドーザーが整地し、古い住宅の取り壊しが今まさに進んでいる。この一帯は新宿高層ビル街の周辺でありながら、開発から取り残されてきた地区であるが、再開 発の完成後はさぞかしきれいな街に生まれ変わるのだろうと容易に想像できる。我がマンション8階の廊下からの "摩天楼"の夜景がすばらしい。東京に永く住んでいてもここは別世界。非日常を感じるひと時、大都会新宿の高層ビル街に住んでいる気分にひたる。
【4件目、山手線「池袋駅」13分】
東京、浜松町、新宿。ときたら次は池袋か。物件の現地視察を繰り返していると東京中がまるで自分の庭のように思えてくる。池袋といっても街は広く、駅前の猥雑な雰囲気とはちょっと違った古くからの街並みで静かなところ。所有物件の中ではもっとも古い築年数だが、タイル張りの外観はさほど古さは感じさせない。マンションはその立地ごとに用途地域や規制などそれぞれの都市計画がある。事前にそれらを確認することで、本当に将来性があるのかが見えてくるため、これまでも区役所の都市計画課に足を運んできたが、今回は豊島区役所を訪れる。ここで都市計画道路の現況をみると、都市計画道路が目の前を通ることになっていることを知り驚く。何十年先になるかわからないが、まっすぐに伸びる洒落た街路樹の並ぶ道路脇で"建替え"することになった我がマンションの姿を夢みる。
【5件目、中央線「荻窪駅」7分】
以前からワンルームマンションの立地は杉並・世田谷区など住宅エリアとイメージしてきたが、これまで都心物件を続けて選んできただけに、郊外もいいなと思 いながら荻窪の街を歩いた。山手地区でありながら庶民的な雰囲気を感じさせるものがあって住みやすそうな街だ。杉並区都市計画マスタープランによると荻窪 の環状8号線沿いに、エイトライナーという新交通を走らせようと言う動きがあるとか。ここに駅があったらこんな感じかなと、 JR荻窪駅と動く歩道で結ばれた環8新駅を夢みる。荻窪の物件はペット共生マンションだ。自分はペットを飼ってはいないが、昨今ペットを飼う人が多いこと は知っている。書店にはペット関連の雑誌がいくつも並んでいる。また近隣の不動産屋によればペット物件は限られているのですぐに埋まってしまうことを聞く につけ、入居者のニーズが高いことが実感としてよく分かる。部屋には専用使用権のあるルーフバルコニーがあり、ドッグランとして使うこともできる。愛犬家 には贅沢なスペースに違いない。エントランスには愛犬、愛猫の名前と写真が掲げられ、ペットを媒介としたコミュニティの広がりを感じさせる。また1階テナ ントのペットショップでは、入居の際はペットの健康診断までしてくれると言う至れり尽くせりのもの。都心もいいが、今度は自分がペットとともにここに住む ことを想像してしまう。エントランス脇にあるペット専用の小さなエントランスがなんとも、かわいいらしい。
【6件目、東急東横線「武蔵小杉駅」4分】
今、武蔵小杉がすごいことになっている。渋谷へ東横線で15分の立地に加え、横須賀線新駅の開業が来年春に、また東横線の副都心線乗り入れも2012年予 定されている。駅前の再開発では大規模なタワーが建設中で、賃貸専用のタワーは既に完成している。再開発は駅周辺至るところで行われており、まもなく商業 施設やアミューズメント系の施設もできることから、賃貸市場では首都圏の人気ナンバー1エリアになっていると駅前の不動産屋から聞いた。"武蔵小杉人気" のおかげで、空室物件はすぐに決まるというからすごい街だと実感する。会社をリタイアしてから始めたという、我がマンションの管理人さんが親切にマンショ ンの設備や管理の状況、それにコミュニティのことを案内してくれた。『住人のトラブルはないし、私も若い人の相談にはのっているよ』という管理人さんの人 柄が暖かく、心強く感じられた。テナントに入っている日本茶専門の喫茶店オーナーからも話を聞くことができた。こうしたマンションを支えるコミュニティが 今も続いていることはマンション自体の価値を高めるものと確信し、ワンルームマンションであっても立地や建物だけでない管理などソフト面も重要なポイント であると実感する。マンション前の櫻並木の下を小さな小川が流れている。ちょうど櫻が散る時期の川面には花びらが浮かんで印象的。駅前の再開発の一方で、 こうして残された自然の息吹を感じることができ、ふと心が和む。来年の櫻の時期には家族を連れて遊びに来よう。
【ワンルームマンションを始めて思うこと】
初めてセミナーに参加してから4ヶ月。この間、不動産業界やマンション経営なども、いろいろ勉強することができた。ワンルームマンションを通じて金融・経 済に参加することで自分の守備範囲が格段に広がった。サブプライム問題など揺れ動く不動産業界ではあったが、始めるタイミングとしてはちょうどよかったの かもしれない。今回この計画がここまで実行できたのにはいくつかの要因が考えられるが、ローンをうまく活用できたこともそのうちのひとつとしてあげられ る。ローンの借り入れがスムーズにできること、これはサラリーマンの"特権"であると実感した。自己資金だけではとても実現できなかった計画だ。当初は ローン利用に抵抗があったものの、途中から考え方が変わり、積極的にローンを活用することで効率化を目指したのだが、このレバレッジ効果は絶大だ。もっと もローンを組むにしても無理はしないことを肝に銘じ、頭金を十分に入れることで金利上昇リスクに備えることとした。結果として月々の返済額を差し引いても 口座に残金が残ることになり、毎月15日がいっそう楽しみになった。
もともと、こんなに立て続けに購入することになろうとは思ってもみなかったが、ワンルームマンション経営は着実で安定性があると確信できたからこそ踏み切 れたのだと思う。始めてから分かったことは、同じマンションでも物件によって立地も、環境も、規模も、そこに住む人も、それぞれ異なること。それだけに単 に利回りだけで判断するのではなく、そのマンション固有の環境や条件をひとつひとつ見なければ本当の良しあしは分からないと言うことだ。こだわりを持つこ とで、そのマンションとその街に愛着が生まれてくる。今回の経験からマンション購入までの過程の楽しさを知ることができた。
ワンルームマンション経営を始めた後で自分自身が変わったことと言えば、経済情勢に敏感になったことである。住宅ローンを抱えることで、金利動向に影響す る景気と経済の指標や国際情勢が、全て繋がっていることがよく分かってきた。資産管理と家計収支、それに伴う将来設計が明確になってきたこと。またローン を組むに際して、これからの返済シュミレーションと収支計画を考える中で、今まで避けてきた自分の将来を正面から見据えることができるようになった。これ により、今、何をすべきかがよく見えてきた。そして、将来が見えてきたことで、心にゆとりが生まれてきた。こうした気持ちの変化とともに、ワンルームマン ションを通して、地域の街づくりやコミュニティにかかわっていけるという"夢"が持てるようになった。夢を持てると毎日が楽しくなるもの。生き方も前向き になってくるから不思議なものだ。
最後にもうひとつ忘れてはならないこと。それは、よき指南役としての日本財託の存在がある。不動産に関しては素人であった自分だが、今の賃貸ニーズや市場 の動向、それに不動産関連の規制や法令について、そしてワンルームマンションについての様々なノウハウなど幅広くサポートしていただき、その過程でたくさ んのことを勉強させていただいた。また既にマンションを複数所有している先輩、岩田さんの親身なアドバイスも参考になった。これらのことが組み合わさっ て、今日があるのだと思う。将来を真剣に考えることがなかった自分が、今こうして夢をもって将来を語れるようになる機会を得られたことに心から感謝したい。
都営浅草線「宝町」3分
JR線他「東京駅」12分
山手線「浜松町」駅 7分
東京メトロ丸の内線「西新宿」駅 3分
山手線「池袋」駅 13分
中央線・総武線・東京メトロ丸の内線
「荻窪」駅7分
東急東横線・目黒線
「武蔵小杉」駅 4分