【資金の効果的な運用】No.46
「不動産投資ライフを満喫する!」
E・W様 54歳 東京都在住
きっかけ
1,470万円 他6戸所有
前回「自分のやりたいことをやるために、最低限の基本生活費を不動産所得で得る!」を書かせて頂いたとき、私は既に早期退職を果たしていました。
青色申告が使える事業的規模の戸数を持ち、贅沢をしなければ何とかなるだろう、との見通しがあったからですが、今回、日本財託の方から再投稿願えないだろうか、そしてその後のことなどをお聞かせ下さい、とのご依頼。
具体的な数字なども挙げた方が、読んでくださる皆様にも合点がいくだろうと、ややとっつきにくい内容になるかも知れませんが、投資スタンスなどを述べてみたいと思います。
<基本スタンス>
手取り月50万円。
これがひとつの具体的な目標でした。
勤め人時代の退職直前の年収は、税込み約900万円弱。ボーナス分も均すとおよそ月額75万円。年齢相応に税金も引かれて、実質の手取りは50万円位ですから、「辞めても生活の質を下げないレベル」の目安でした。退職後は、個人事業者になりますから、電話代やパソコンなどが経費に回ります。自宅を事業用事務所にすれば、光熱費や固定資産税も按分で経費処理できます。そうした勉強のために
夜間に簿記や税金の勉強に通ったりもしました。
物件は現職時代に6戸まで買い進め、家賃の合計が約60万円(ただし、前回書いた記事でも述べたように、自宅から賃貸に転用したファミリーを含む)。債務の圧縮と退職金の計算を天秤にかけ、なおかつ手持ち資金の残りなども睨み、退職直前にサラリーマン属性を生かしてワンルームを1戸ローン利用で買い増し、
これで家賃収入は68万円に。
退職後に、現金買いで2戸購入してトータルの利回りを底上げし、同時にキャッシュ・フローを向上させます(家賃収入約80万円弱)。
<買い替えをチャンスに>
退職後丸1年が経つ頃、上述の元自宅ファミリーを売却する機会がありましたが、この時が、それまでの不動産投資の実践力が試されたときでした。融資・繰上返済・金融機関の選択・等々随分と勉強しましたが、この時のことは別途文章にまとめたことがありますので、PDF ファイルをダウン・ロードしてお読み下さい。
この買い替えによって、取得物件はワン・ルーム11戸、家賃80万円強、総取得額1億3千万強、債務残4400万ほど。ローン終了後の手取り50万円は十分射程圏内に「見えて」いました。
結局のところ、退職前の属性を生かした借入利用の物件買い増し、退職金も現金購入の買い足しで利回り底上げ等、効率的に投資に回し、大金で気が大きくなって無駄な遊興に浪費することを避けられたのも、日頃からの「お勉強」の成果でしょうか。
<安定(内部成長)に向けて>
現在の私は、現職時代の延長で嘱託の仕事もやっていますが(税込み月20万弱)、残業もなく、勤務も週4日と、余裕のある日々です。
ところで、買い替えは2008年の夏だったのですが、その後2ヶ月と経たない9月にリーマン・ショックが起こりました。
翌年(2009)6月頃から、私の手持ち物件でも4部屋の退室があり、世の趨勢(すうせい)は家賃の値下げが加速、私も運用状況の見直しを迫られました。
幸い、どの物件も、最悪の場合売却すれば、残債を完済しても手元に数百万円が残るように「調整」してあります。
特筆しておきたいのは、こうした「厳しい」状況において、日本財託の空室保障(免責2ヶ月、購入後5年間のサービス)と、日常からの客付け営業力がモノを言うということです。私の場合、空いた4室の内3部屋が他の賃貸付け業者だったのですが、1つについては以前から管理能力に疑問を感じていて、昨年の退去を機に日本財託に変えました。自社販売でない物件には空室保証は付きませんが、客付けは1ヶ月の空室に
もならず決めて下さり、大助かりです。
本業のサラリーマン稼業が多忙な方には、「空室保証」「客付けの良さ」は本当に助かるはずです。
さて、空いた3部屋のもう1物件も、管理能力というより、その業者の営業スタンスそのものにごう慢さを感じており、空室を機に売却に踏み切りました。幸い築浅物件でしたので、日本財託に査定・買取をお願いし、手元には600万円ほどの余剰資金が残りました。その自己資金で1物件の繰上返済と2物件の一部繰上
返済を実施。
この時点で、物件10戸、家賃70万円ほど、総取得額1億1千万円、債務残2900万弱、家賃収入は減っても手取りキャッシュ・フローはむしろ増える、という安定を実現。シミュレーションしてみると、他の手持ち物件のどれを売ったところで、「家賃収入は減っても手取りキャッシュは増える」仕組みになっています。
共同担保になっているものはなく、空き担保物件も3〜4戸あり、買い増したい物件が出たときの投資拡大(外部成長)にも対応可。一部繰上返済をすれば、内入額に対して年利7〜8%のリターンが実現できる安定(内部成長)にも対応可。
実は、数字にシビアな投資家さんからは、日本財託の出し値(販売価格)はやや高めだ、という声を何度か聞いたことがありますし、実際もっと分のいい物件も知っています。しかし、不動産投資初心者にとっては、上述の「空室保証」「客付けの良さ」は何度書いても書ききれないくらいの「安心」ですし、効率を追い
求める方はどうぞご自由になさればいいのです。
私などは、むしろ「債務が減って」「効率の良くない物件を手放し」「働きの悪い客付け業者を変更できて」「手取りが増えて」精神衛生上どんなに解放されたか知れません。
<自己責任だからこそ>
聞き飽きた言葉に、「投資は自己責任で」というものがありますが、手痛い目に遭うのが自己責任なのではなく、柵(しがらみ)から解放され、精神衛生を向上させることが自己責任で達成できる、その自由があるのだと捉えたいと思います。
前回記事でも「リスク・コントロールも"楽しみながら"」と書きましたが、数字の操作をあれこれ勘案し、効率を考えて方針を考えるのは楽しいものです。
私は、半年毎に物件別の「今百万円を一部繰上返済したら」というシミュレーション表を作ったりして、財務状況の把握をしています。一見、勘定高いケチンボな姿に映るかも知れませんが、当の本人はそんな風には思っていません。なぜなら、金銭的な余裕のなさに追われているわけではないからです。むしろ、自営の
立場なのに、収支勘定の帳尻合わせもせずに、サラリーマン然と税金のことも会社任せのようなスタンスでいたら、その方がよっぽど破産に突き進むおかしな姿なわけです。
2回目の投稿記事ということで、最後に少しだけ読者の皆さんに寄り添った書き方をさせて頂ければ、「ぜひ、複数戸の取得を実現され、物件毎の特色・収益性の比較、返済の順番の検討、売却・買い替えの可能性の可否、担保(資産)力の活用と資産拡大の可能性、物件競争力の向上、等々、楽しんで不動産投資に取り組まれてください。」ということです。
投資信託などの金融商品は、マーケットの指標で塩漬けになったり、損切りを余儀なくされたり、といった目に遭いますが、不動産投資はリスク・コントロールがしやすく、マイナス面も自己責任で被害を回避したり軽微に止めたりすることが可能です。
物件を増やすときは、単価の値が張るので、債務比率や利回りなどの計算が欠かせませんが、基本的には四則計算だけで事足ります。どうぞ、「楽しめる」域まで不動産投資ライフを堪能されますように。