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事例紹介・オーナー様の声

【FIRE実現オーナー様の声】
12年間で年1,600万円の家賃収入を達成した現役銀行員が目を付けた不動産投資戦略とは

12年間で年1,600万円の家賃収入を達成した現役銀行員が目を付けた不動産投資戦略とは

内田様(男性) 55歳 東京都在住

日本財託を知った
きっかけ
日経新聞
ご購入日
2009年7月
ご購入物件
杉並区(中央線 高円寺徒歩6分)2003年築 他10戸

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コロナ禍により将来の見通しが不透明な今、本業以外からの収入源の確保は必須となりつつある。その最たる手段が投資だ。とはいえ、世の中には様々な投資手法があり、自分にとってどれがベストな選択肢か迷ってしまう人も多いだろう。

本記事では10年余りで年1,600万円の家賃収入を得る現役銀行員の内田裕樹氏(55)にインタビューを実施。自身の経験からサラリーマンがFIRE(Financial Independence, Retire Early)をも視野に入れたお金に困らなくなる堅実な不動産投資法を聞いた。

40代から12年間で副収入年1,600万円を達成

―まずは内田さんの現在の資産状況をお教えいただけますでしょうか。

ほとんどが投資用不動産ですね。少しだけ株式も持ってはいますが、株主優待目当てで10年以上業績も株価も気にしたことはありません。(笑)

不動産は都内のワンルームマンションが11戸と、アパートが1棟、二世帯住宅を1階と2階で別々の家族に貸している戸建てが1軒、普通の戸建てが1軒あります。以前はもう1棟、郊外にアパートを所有していたのですが、売却してしまいました。

これらの不動産からの家賃収入が年間で1,600万円、総資産は購入額ベースで1億8,000万円ですね。

―年間1,600万円はすごいですね。いつから不動産投資を始められたのですか。

2009年、私が42歳のときですね。2015年に14戸目を購入しましたので、6年で買い増しをし続けた感じです。特に1年目は一気に5戸買って、その後の5年間も毎年コツコツと物件を増やしていきました。

―初年次から5戸ですか。もともとお金持ちだったとか...。

いえ、決してそんなことはありません(笑)。勤めているのは中規模の銀行ですので、年収は上場企業の平均くらいですし、両親も中小企業のサラリーマンでした。

なので不動産投資を始めるにあたり特別な資産はなく、投資にあたって資金的な援助もありません。まさにゼロからの出発でしたね。

ただ、将来は自宅を買いたいと思っていて、約20年かけてコツコツためた貯金がある程度はありました。そのお金をすべて投資用不動産に入れたのです。ですので、住まいは50歳過ぎまで築50年のボロボロの社宅でした(笑)。

バブル崩壊で勤務先が倒産...。金融マンでも安泰ではない

―不動産投資を始めるまで、どのような日々を送っていたのですか。

私は大学卒業後、新卒で大手証券会社に入社しました。仕事一筋、とまではいきませんが、1日3時間程度の残業はほぼ毎日でしたね。前例がなかったり、無理と言われた案件を達成したりして、自分の成長を実感するのが楽しく、仕事が苦だとはあまり感じていませんでした。

ですのでその証券会社で一生勤めるのかな、と漠然と思っていました。しかし、31歳のとき、会社がまさかの自主廃業に追い込まれたのです。

幸いにも再就職先はスムーズに決まりましたが、大手の証券会社でも潰れるとは...と驚きましたね。大企業でも安泰ではないなと実感しました。

―「大企業でも安泰ではない」。コロナ禍の今にも通ずることですね。そこからの生活は大丈夫だったのでしょうか。

転職した銀行でも多少のごたごたはありましたが、それ以上に自分の体力の衰えを感じるようになりましたね。具体的には40歳を過ぎてから、ひざや腰を痛めてしまい、長時間の残業がつらくなってきたのです。

若いころのように仕事ができなくなると、頭をよぎるのが「リストラ」の4文字。妻は以前から体調が良くなく、パートは難しいでしょうから、仕事ができなくなると収入が途絶えてしまいます。

リストラされなくても事故に遭ったり病気になったりしても同様です。多少の蓄えはありましたが、長生きがリスクとなる事態は避けたいと考えていました。

銀行員だからこそ迷いに迷った5年間

―そうした状況のなか、なぜ不動産投資を選ばれたのでしょうか。

親戚が不動産投資をしていたので、子供のころから何となく興味というか、身近な存在ではありました。ただ当時は高度経済成長期で、物価はどんどん上がり、それに合わせて持っている不動産価値も上がっていたのです。

ですので、当時の不動産投資は家賃収入を得て利回りを稼ぐという手法ではなく、財産として保有するという考え方でした。そのため興味はあったのですが、昔のやり方は参考にならない。私自身が石橋を叩いて渡るタイプの人間だったので、納得できる方法を見つけるまで5年間かかりました。

―金融機関にお勤めならば、制約はあるにしろ株式などもありかと思うのですが。

株式はたとえ9回勝ったとしても、1回負けるだけでトータルでは損をする可能性のある世界です。加えて頻繁に売買すると手数料が嵩みますし、何より人情として損切りができない。ですのでトレーダーでもない限り、株式に投資しても資産が減ってしまう可能性が高いと感じていました。

また、投資信託は持っているだけで手数料を持っていかれるので、私の中ではあまり良い投資先だとは思いませんでした。

―なるほど。では不動産投資を始めるまで5年かかったのはどうしてでしょうか。

金融機関に勤めていたとはいえ、不動産投資は全くの素人でした。ですので、始める際には本当に信頼できる業者を見つける必要があると考えていたのです。

正直なところ、不動産会社には強い警戒感がありました。というのも、当時仕事の関係で不動産会社の杜撰さを耳にしていて。例えば、住宅を販売する会社が、審査上問題ないからという理由で、お客さんが定年までに絶対返せない返済予定表を作ってきたり...。不動産会社のイメージは悪かったですね。

さらに、不動産会社の話を聞こうと最初に訪れた会社に「騙されかけた」のも要因の一つです。

その会社は新築の投資用マンションを販売している上場企業だったのですが、担当者に「新築で購入した場合、その後不動産価格がガクッと下がるのではないか」と質問すると「下がりません」と返ってきたのです。

そのときはそうなのか、とさらっと聞き流していましたが、購入直前になって気になり、再度聞いてみました。そうすると「『価値は』下がりません」と言うのです。

私が質問したのは「価値」というあいまいなものではなく「価格」だったのですが...。その時点で不信感が募り、その業者が販売していたマンションのブランドをインターネットで調べてみると案の定、年月が経つにつれ価格は下がっていました。

不動産が悪いというのではなく「そういう説明をする会社なんだ」と非常に残念に思いましたね。

そういうこともあり、不動産投資を始めるまで時間がかかってしまいました。

購入を決断できた2つの理由

―それは大変でしたね...。そんななかで購入に踏み切れた理由は何ですか。

大きくは二つあります。一つは私のなかで、不動産投資で失敗しないための方法ができあがってきたことです。

不動産投資を検討し始めてから実際に購入するまでの5年間、数多くの不動産投資関連本を読んでいました。ただ基本的に成功体験の書籍は筆者の性格や置かれた環境によるものが多く、私が自分で再現できると感じたものはありませんでしたね。

一方で、書籍で得た情報を整理すると、自分がやるとすれば中古ワンルームマンションが良いのではないか、と何となく考えがまとまりかけていました。そんななか、たまたま読んでいた日経新聞の広告で、中古ワンルームマンションで収益を上げる方法が紹介された本を見つけたのです。

早速書店に行き読んでみると、自分が直感的に「こうじゃないかな」と思っていたことが体系的にまとめられていて「これはすごい」と思いました。その本の著者が、私が1戸目を購入した日本財託の重吉社長だったのです。

その後、銀行員としての知識を生かして何度もExcelでシミュレーションして、都内の中古ワンルームマンションがベストであると確信しました。

―自らシミュレーションですか、さすが金融のプロですね。もう一つの理由は何だったのですか。

もう一つは信頼できる不動産会社と不動産投資の「先輩」との出会いですね。

中古ワンルームマンション投資の本を読んだ後、実際にその不動産会社のセミナーに参加してみたのです。そこで先輩オーナーとして話されていた方がいらっしゃいました。

そのオーナーさんの本業は普通のサラリーマンでしたが、5年間ですでに10戸近く、都心のワンルームマンションを所有しているとおっしゃっていて「ホントか??」と思い、セミナーが終わってすぐにつかまえていろいろと質問したのです。

その際には一オーナー目線で自らの経験に基づく意見を聞かせていただき、会社の「サクラ」ではないと安心しました。ですので、この先輩オーナーさんの真似をすれば私も同じように資産を築いていけると確信し、それからも物件選びについてアドバイスをもらうなどして非常にお世話になりましたね。

加えて物件購入でお世話になった日本財託の担当者も前の不動産会社の営業マンとは違い、不利なことも包み隠さず教えてくれましたし、こちらからの多数の質問にも一つ一つ丁寧に回答くださいました。

半年で5戸を購入。ポイントは「複利効果」

―その後、どのようにして資産を拡大していったのですか。

最初の5戸は開始から半年の間で一気に購入しました。約20年間コツコツためた全財産で2戸を現金で購入し、それ以外は頭金プラス借り入れですね。やはり思い悩んでいた5年間のロスは気になっており、時間の浪費を少しでも早く取り戻したかったからです。

とはいえ過度なリスクは取りたくなかったので、借入比率が40~50%台に収まるように投資のタイミングを調整しながら、6年間毎年コツコツと買い増ししていきました。

―半年間で5戸購入はすごいですね。

若いときに自宅や車を買わなかったので...。住宅ローンや通常の賃貸なら毎月の支払い額が10~15万円くらいはかかると思いますが、私は社宅だったので5万円程度浮きました。

加えて車を持っていれば駐車場代で約2万円、ローンやその他諸経費を約2万円だとすれば、自宅と車を持たないだけで私の場合は約9万円を貯蓄に充てることができていましたね。

そのほかに過度な贅沢をしなければ、毎月数万円とボーナスから数十万円を貯めることができました。

こうして貯めたお金がありましたし、その後も生活費が余った分はすべて不動産に入れていました。

―短期間で物件を購入する意図はどこにあるのでしょう。

それは不動産投資における複利効果の威力に気がついたからです。

複利というのは、例えばですが私が子供のころ郵便局の定額貯金は10年預けると2倍になっていました。当時の金利は約8%です。この8%を半年複利で10年運用した場合、貯金額は2倍、つまり単利計算に置き換えると年率10%になるんです。

金利が8%でも、複利だと10%になることが複利効果ですね。

不動産投資では銀行からの借り入れと自己資金からの繰上返済とを組み合わせて家賃収入の利回りを疑似的に複利にすることができます。

この複利の効果を最大化するためには、できるだけ長期間かつ同時進行で物件を運用することです。だからこそ、自分が許容できるリスクの範囲内ですが可能な限り不動産にお金を入れるようにしました。

普通のサラリーマンがFIREを達成するために必要な3つのこと

―私たち普通のサラリーマンでも内田さんのように経済的自由を得ることは可能でしょうか。

誰にでもチャンスはあると思いますし、そのチャンスをつかめるかどうかが分かれ道なのではないでしょうか。

経済的自由と言われても、ハードルが高く感じるのも分かります。私も若いころには「経済的自由を得ること」には特別な能力や環境、宝くじがあたる程の強運等が必要と思っていましたから。

実際、私も最初に訪れた新築ワンルームマンションの不動産会社である意味「ババ」をつかみかけてしまい、5年間はチャンスをみすみす逃していたといっても過言ではないでしょう。

ですが、その後不動産投資の先輩や信頼できる不動産会社の担当者に出会えたおかげもあり、ようやくチャンスをつかむことができました。そこでもスルーしてしまっていたら、恐らく今の経済的自由はなかったと思います。

―心強い言葉です。そんなチャンスをつかむにはどうすればよいでしょうか。

三つあると思います。一つはこれだ、と思った分野の関係者に会って話をしてみることです。

私の場合は不動産投資でしたが、担当者と何度も話を重ねるうちに「騙してやろう」「買わせよう」としてくる人は何となく見えてきます。そして信頼できると思える場所には信頼に足る人が集まっているものです。

私はそのご縁で運よく「師匠」ともいえる不動産投資の先輩に出会うことができ、確信をもって資産形成に取り組むことができました。

二つ目はそうしてつながったご縁で「こうなりたい」と思える人に巡り合えたら、徹底的にまねることです。

もちろん我流で道を切り拓いていっても良いとは思いますが、やはり時間を要しますし、どこかで躓いてしまうこともあるでしょう。であれば、成功者からその方法を学び、まねる、「まねぶ(まねして学ぶ)」ことが成功するための一番安全な近道なのではないでしょうか。

最後は、チャンスをつかむ「覚悟」をすることです。

老後資金が足りない、今の仕事ができなくなったらどうしようか、と誰しもお金については漠然とした不安感があると思います。それらに対していかに真剣に向き合い、覚悟をもって行動することができるかどうかが重要です。

私のときも、参考とした先輩オーナーさんが物件を購入したときと比べ、利回りが下がっていました。ただ一方で、借り入れと繰り上げ返済を組み合わせてシミュレーションした場合、複利効果で単利換算にして年10%以上のリターンが見込めるとの試算が出ていました。

一度見逃したチャンスは二度と巡ってこないと覚悟しながらも、注意深く、慎重に行動した人が結果として経済的自由を手に入れているのではないでしょうか。

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20年間の貯金をはたいてでも買った「都心中古ワンルーム」

―内田さんは12年で家賃収入年1,600万円を得ているとのことですが、どのような種類の不動産をお持ちなのでしょうか。

不動産は都内にワンルームマンションが11戸と、アパートが1棟、二世帯住宅を1階と2階とで別々の世帯に貸している戸建てが1軒、いわゆる普通の戸建てが1軒です。

これらの不動産からの家賃収入の合計が年間で1,600万円、総資産は購入額ベースで1億8,000万円ほどでしょうか。借入金が事実上ないので純資産額としても同程度です。
以前は加えてもう1棟、郊外にアパートを持っていましたが、売却してしまいました。

―普通のサラリーマンとは思えない資産ですね。これほどまでにどうやって資産を拡大していったのでしょうか。

私が不動産投資を開始したのが2009年なのですが、それから半年までの間に都心の中古ワンルームマンションを5戸購入しました。

いずれも1,000万円~1,500万円程度の価格帯で、うち3戸は現金で購入、2戸は現金2割ローン8割で買いましたね。

許容リスクは借入比率50%台以下

―それは思い切りましたね。

そうですね。元となったお金は自宅購入用に約20年間、コツコツと貯めてきたものに加え、余分なお金(財形貯蓄や有価証券等)はほぼ全て不動産に変えた形です。

もっとローンを組んで物件を増やすこともできましたが、過度なリスクは取りたくなかったので、基本的に借入比率は50%台以下に収まるようにしていました。

また、不動産投資では物件が増えるほど繰上返済できる金額が増加するので純資産拡大の加速度が雪だるま式に増しますし、リスクも分散されます。それも思い切った要因ですね。

―安定的に不動産投資を行う上で借入比率50%台以下が一つの目安でしょうか。

もちろん、どこまでリスクを許容できるかは人それぞれですので一概には言えませんが、私の場合は収入を勘案し、自分自身でシミュレーションしたところ、50%という数字ならば大丈夫だろうと考えました。

例えばフルローンでも1戸か2戸でしたら何かあっても自分の給与から返済できますが、それ以上になると何かアクシデントが発生した場合に対応できない可能性があります。つまりそれは破綻を意味します。

戸数を10戸まで増やしても借入比率(厳密には返済比率ですが、ここでは簡便的に借入比率)が50%程度でしたら、たとえ半分が空室になっても家賃収入だけで返済は可能です。

借入比率は低ければ低いほど安全性は高くなりますが、逆に効率性は悪化するので、その人にあった比率を考えることが大切だと思います。

不動産投資の醍醐味は買い増しにあり

―なるほど。そこから毎年買い増ししています。

それは私のなかで「浪費した時間」を少しでも取り戻したいという思いと、買い増しすればするほど加速度的に資産が積みあがる不動産投資の醍醐味を生かすためです。

私自身、実は不動産投資に目を付けてから実際に始めるまで約5年間も悩み続けていたんです。

というのも、最初に話を聞きに行った新築のワンルームマンションを扱う不動産会社の営業マンに説明が不十分なまま物件を買わされそうになりまして...。不動産会社への不信感が強まってしまいました。

ただ、不動産投資自体が悪いとは思わなかったので、それ以降も書籍などで勉強しながら自分なりに「こうじゃないかな」という仮説は立てていました。

そんななかで偶然、日本財託という不動産会社の社長が書いた書籍を手に取り「これだ」とピンときたのです。

早速、日本財託のセミナーに参加したのですが、そこで私より5年早く不動産投資を始めていた先輩オーナーさんのお話を聞いて「もっと早く始めておけば...」と後悔しました。

日本財託の営業マンはメリット・デメリットを包み隠さず答えてくれる方で信頼できそうだと感じたこともあり、5年間のタイムロスを挽回すべく買い増しを続けてきました。

また、当然ですが物件の数が増えれば増えるほど、入居者からの家賃収入は増えていきますよね。それをローン返済に充てることでどんどん自分の資産が拡大していきます。1戸目よりも2戸目、2戸目よりも3戸目のほうが、ローン返済のスピードは格段に速くなるのです。

加えて、自分の収入から余ったお金をただ貯金するのではなく、ローンの返済に充てることで繰り上げ返済を進めていきました。

だからこそ、私自身「ここまでなら許容できる」という借り入れ比率の範囲内で買い増しをしていくという戦略をとったのです。

―確かにその通りです。しかし、自己資金を入れて不動産を買いながら繰り上げ返済もして...というのはなかなかストイックですね。

私の場合、家は社宅で賃料が安く、また車も買っていなかったのでその分のお金に余裕があった部分はあります。私の場合は月約10万円と、ボーナスから数十万円くらいを不動産に入れていました。

不動産投資を始めると分かるのですが、繰り上げ返済をするたびに借入残高と借入比率が低下して次の物件を購入できる時期が格段に早まります。

株式などとは違い、自分が頑張った分だけリターンを得られるというのは嬉しく、モチベーションを維持できましたね。

自己資金が少ない場合は時間を味方につける

―それほど自己資金を入れられない方はどうすればよいでしょうか。

その場合はやはり時間をかけることをおすすめします。

例えば、価格が1,300万円、手取り利回り4.8%の都心中古ワンルームマンションを頭金200万円で購入し、家賃収入と月2万円の自己資金をローン返済に充てた場合を想定してみましょう。

単純計算すると25年後には所有戸数は7戸、投入資金2,000万円に対し、純資産額は約7,380万円になります。

もちろん物件の修繕費用や税金などはかかってきますが、この間の運用利回りは単利換算で10%以上、25年で資産が約3.7倍にまで膨れ上がります。当初の自己資金投入額が少ない分だけ私のケースよりも時間はかかりますが、それでも時間をかけることでこれだけの資産拡大が見込めるのです。

私自身、最初に計算したときは信じられませんでしたが、何度計算しても合っています。

これは「複利効果」によるものです。例えば、私が子供のころ郵便局の定額貯金は10年預けると2倍になっていました。当時の金利は約8%です。この8%を半年複利で10年運用した場合、貯金額は2倍、つまり単利計算に置き換えると年率10%になるんです。

金利が8%でも、複利だと10%になる。これが複利効果ですね。

不動産投資では銀行からの借り入れと自己資金からの繰上返済とを組み合わせて家賃収入の利回りを疑似的に複利にすることができます。

ですので自己資金を入れればそれだけ早く資産が拡大します。ただ、投資は競争ではないので、その人その人にあったやり方で進めるべきです。

取ってもいいリスクと取ってはいけないリスクを見極め、その範囲内で無理のない目標を立てて、それを実現することができれば、一番素晴らしいことだと思います。

成功への近道は「コピー」すること

―自分に合った不動産投資のやり方はどのように探ればよいでしょうか。

自分の目指す投資方針と資産背景が似ている「投資の先輩」を探して、その手法をまねることです。
今は書籍やネット上に「こうすればうまくいく」といった情報があふれかえっていますが、筆者によって投資方針や資産背景は異なります。

それを理解した上で自分に当てはめても無理はないか、慎重に情報を取捨選択しないと大きなミスにつながりかねません。

私の場合は投資への考え方がマッチした投資セミナーに参加し、そこで同じサラリーマンとして不動産投資を行っている先輩オーナーに巡り合うことができたのです。

そこからは先輩オーナーに何度も質問し、自分でも先輩オーナーのように不動産を増やしていくことが可能かどうか、腑に落ちるまで検討を重ねました。当時、しつこく付きまとう私に嫌な顔をせず気さくにお話しくださった先輩オーナーには感謝に堪えません。

自分でもできる、と判断した後は先輩オーナーの手法を忠実にコピーさせていただきました。これが私自身の不動産投資へのバックボーン形成の血肉になったように思います。

サラリーマンにおすすめの物件、手を出さない方が良い物件

―今、都心の不動産価格が高いと感じて購入に躊躇する方も多いです。

確かに、今の都心部は不動産価格が高騰し、利回りが下がっています。しかし一方で、金融機関からの借入金利もこれ以上ないほど下がっています。

私が不動産投資を始めた2009年は今よりも金利が高く、借りにくい状況でした。ただ、今はそのハードルがかなり下がっています。

ですのでトータルで見ると時期が悪いということはないと思いますね。

実際、先月に私の子供が不動産投資デビューしましたから(笑)

―なるほど。ちなみに、一棟アパートや二世帯住宅の賃貸経営はいかがでしょうか。

正直に言うと、お勧めするつもりは全くないですね(笑)。

例えば一棟アパートは2013年に購入しましたが、今までに夜逃げやゴミ屋敷化、家賃滞納者の居座り、さらには孤独死発見などいろいろなトラブルがありました。そのたびに相当の手間と時間とお金がかかりましたね。

また一棟物件の場合、部屋の一つでトラブルがあると、最悪の場合他の部屋の入居者も出て行ってしまい、区分所有と比べ損失が大きくなりがちです。

こうしたリスクと手間を考えると、本業で忙しいサラリーマンは手を出すべきではないなと感じます。

他方で都心の中古ワンルームマンションであれば、誰がやっても安定的な収益が得られる可能性がかなり高く、さらに進んで経済的自由を手に入れることも十分できます。

ですので私たち普通のサラリーマンがあえて余計なリスクを取りに行くやり方は絶対に勧められないです。

―詳しいお話、ありがとうございました。

※記事中の情報は2022年1月時点のものです。

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