繁忙期の解約申し込みが0(ゼロ)に!入居者満足度を向上させる外壁リノベーション

2021/04/22

23日にも東京、大阪、京都、兵庫の4都府県において、
三度目となる緊急事態宣言の発令が決定される見込みです。

ワンルームの賃貸需要は昨年末に比べて、
回復傾向にはあるものの、苦戦しているエリアもあります。

そのため、ひとたび解約申込が入れば、1日でも早く空室を埋めるため、
各社はこれまで以上のコストをかけて募集活動を行っています。

空室を早期に解消することはもちろん大切ですが、
ますます重要になってくるポイントが
『いかに今の入居者に長く住んでもらうか』ということです。

専有部分に当たる、居室をリノベーションすることも効果がありますが、
それだけで十分というわけでもありません。

いかに室内がきれいでも、マンションの外にゴミが放置されてる、植木が手入れされていない、
外壁のタイルが欠けたままなど、アパート・マンションの外観が気を使われていなければ、
快適な住まいとは言えないでしょう。

とはいえ、外壁のリノベーションは室内のリノベーションと比べて、
その効果が分かりづらく、意思決定が難しいという声も頂戴します。

そこで今回のコラムでは、募集時の差別化だけでなく、入居期間向上にもつながる
外装リノベーションについて、当社が手掛けた実例とともにご紹介したいと思います。

外装リノベーションの効果は『募集時の差別化』と『入居者の退去防止』の2つです。

ある練馬区の一棟アパートは、最寄り駅が2つ利用でき、それぞれ徒歩10分以内と
アクセスは悪くありませんでした。

ただ、アパート自体が大通りから路地に入った先にあり、周辺にも競合物件が多く、
空室時期によっては募集で苦戦をすることがありました。

さらに、エントランス部にゴミの不法投棄も目立つようになってしまったのです。

不法投棄禁止の張り紙をしたところで効果も薄く、
スタッフが現地できれいに掃除をしても、またゴミが捨てられてしまうような状況です。

一度、『不法投棄ができる場所』と認識されてしまうと、歯止めがかかりづらくなってしまいます。

そこで、外装リノベーションを行い、見た目を一新させて、他の競合物件との差別化、
エントランスもきれいにすることで、ゴミを捨てづらい環境にすることにしたのです。

エントランス周辺はグレーのタイル調の壁から、真っ白な壁にして、マンション名を大きくモダンなイメージで表記。
さらに夜間はライトアップを行い、薄暗い路地の中でもひときわ目立つ建物としました。

■外壁リノベーション後のマンション

20210422_re1.jpg

費用は250万円ほどかかりましたが、ゴミの不法投棄は夜間に行われることも多かったためか、
ライトアップされた敷地にゴミを置く行為がなくなったのです。

さらに、平日の仕事終わりの夜間に内見を行う方も増えていることから、
周囲からもきれいさが際立つ物件となったということで、
案内をされる仲介会社の方からもご好評頂いています。


また、杉並区のマンションでは、最寄り駅まで徒歩3分と好立地なことから、
これまで募集時に苦戦することはありませんでした。

しかし、築20年を迎えようとしており、
周囲の物件と比べても、目新しさを感じない外観となっていました。

このままでも数年間は問題ありません。
しかし、コロナ禍ということもあって、オーナー様は現在の入居者に
いかに長く住み続けてもらうかを思案されていました。

そこで現入居者の住環境への満足度の向上を目指して、
外壁リノベーションを施工しました。

■外壁リノベーション後のマンション

20210422_re2.jpg

工事費は350万円ほどかかりましたが、
平均家賃が9万円の総戸数40戸のマンションだったので、およそ1ヵ月の家賃収入で賄える計算です。

実際に、工事が完了した昨年10月を基準に、前後の1年間の解約数を検証すると

工事前までの1年間では、毎月平均1.1件の解約があったものが、
工事後は繁忙期を含めた先月末まで、1件の解約も出ていません。

工事後に更新期日を迎えた賃貸借契約が9件あったのですが、
すべてのお部屋で更新が行われました。

外壁リノベーションは、一棟所有のオーナー様の方が取り組みやすい施策です。

しかし、区分所有のオーナー様にとっても
管理組合で議論し決定することができれば、実施は可能です。

外装リノベーションを実施しなくても、エントランスや外観をきれいに、
そして清潔に保つことは入居者に長く住んでもらうための重要なポイントとなります。

1日でも早く空室を解消するだけでなく、
1日でも長く入居者の住んでもらうことにもこだわって、
オーナー様の賃貸経営をこれからもサポートしてまいりたいと思います。

競合物件との差別化を検討される際には、ぜひご相談ください。

日本財託管理サービス 管理部一棟ソリューション課 笠原 良太(かさはらりょうた)

◆ スタッフプロフィール ◆
東京都稲城市出身の41歳。
管理部一棟ソリューション課として、主に賃貸経営の収益力を改善する設備投資や、リノベーションなどの提案を行っています。
最近は趣味の釣りを再開。今は船に乗ってヒラマサ釣りに挑戦中です。

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