走り出す3つの地下鉄新線プロジェクト!東京の沿線開発の最前線
2021/06/03
昨年、山手線「高輪ゲートウェイ駅」と
東京メトロ日比谷線「虎ノ門ヒルズ駅」が開業しました。
そんな新駅誕生に続き、現在、国と東京都、東京メトロの3者を中心に、
都内に新たな地下鉄のルートを建設するプロジェクトが検討されています。
整備が議論されているのは、次の3つのプロジェクトです。
・有楽町線の延伸(豊洲~住吉)
・都心部・品川地下鉄線(白金高輪~品川)
・都心部・臨海地域地下鉄線構想(秋葉原~東京)
これ以外にも、2029年度の開業を目指す「羽田空港アクセス線」,
2022年度下期に開業予定の「相鉄・東急直通線」などの建設が着々と進んでいます。
東京の交通利便性が向上するだけでなく、
沿線の開発も加速、賃貸需要がさらに旺盛になっていくと思われます。
今回のコラムでは、現在進行中の新線建設に向けた動きをご紹介しながら、
今後の東京の賃貸需要を紐解いていきます。
まずは、地下鉄新線プロジェクトをみてみましょう。
このプロジェクトは2027年度に東京メトロが完全民営化することにあわせ、
東京都が国交省に対して、3路線の建設を要請。
今年1月から専門家による委員会が複数回開かれ、その是非が議論されています。
3つの新線のうち、有楽町線の延伸区間は、
有楽町線「豊洲」駅から半蔵門線「住吉」駅までの約5キロの区間を繋ぎます。
有楽町線は東武東上線や西武池袋線、
半蔵門線は東武スカイツリーラインとそれぞれ直通で運転していることから、
利便性の向上が期待されます。
国交省の試算によると、利用客数1日当たり27万3000人~31万6000人を見込んでおり、この数字は建設費に照らし合わせると十分元が取れる数字です。
2つ目の都心部・品川地下鉄線は、
東京メトロ南北線・都営地下鉄三田線の「白金高輪」駅から分岐し、
「品川」駅に至るルートです。
品川駅はリニア中央新幹線の発着予定駅でもあり、
羽田空港への広域的な交通結節点ですので、
都心部と各地との広域ネットワークのハブとして、さらなる効果が期待できます。
もう一つの都心部・臨海地域地下鉄線構想については、
現在「秋葉原」駅止まりのつくばエクスプレスを「東京」駅まで延伸させ、
東京駅から銀座を経て豊洲・有明など臨海部に向かうルートとなっています。
4月に公開された最新の議事録によると、
臨海地域地下鉄線構想については「他の2路線と比較し熟度は低い」とされていますので、
これからさらに議論が深まっていくことを期待したいところです。
一方で、前述の2路線については実現に向け「相当有効な事業」と指摘されており、
現段階では2路線についてはかなり実現度が高いと言えるでしょう。
都内の新線計画の動きはこれだけではありません。
2029年度の開業を目指す「羽田空港アクセス線」は、
東京駅から羽田空港に建設される新駅までをつなぐ路線です。
現状では「浜松町」駅でモノレールに乗り換え30分近くかかるところを、
直通で約18分にまで短縮できます。
さらに、上野東京ラインにつながることで、上野や赤羽、大宮のほか、
日暮里、北千住など、宇都宮線や高崎線、常磐線からも羽田空港へ
ダイレクトにアクセスできるようになるのです。
さらに、横浜市では2022年度下期に開業を予定する
「相鉄・東急直通線」の建設が着々と進んでいます。
この路線は東急線「日吉」駅と相鉄・JR直通線「羽沢横浜国大」駅との間、
約10kmの連絡線を新設する予定で、これにより神奈川県央部や横浜市西部と
渋谷など東京都心部が直結。
これまで以上に東京都心部を中心とした広域ネットワークが形成されます。
これ以外にも、新線の建設ではないですが、
京王線「笹塚」駅~「仙川」駅間の約7.2kmの高架化が2022年に完成予定で、
駅前の再開発も予定されています。
これだけ様々な新線の計画が同時に進行する場所は
東京だけと言っても過言ではありません。
新線の開通と新駅の誕生により交通網がさらに充実することで、
再開発が加速し、人が集まり続ける都市が東京です。
不動産投資を検討する際には、不動産の再開発はもちろん、
交通網も日々進化を遂げる東京をおすすめ致します。
日本財託 マーケティング部セールスプロモーション課
香西 信宏(こうざい のぶひろ)
◆ スタッフプロフィール ◆
香川県木田郡出身の28歳。
マーケティング部セールスプロモーション課に所属し、セミナー運営やメールマガジンの執筆、広報活動を通じて東京・中古・ワンルームの魅力を多くのお客様に伝える。
先日、お客様を交えたイベントで、大学で学んでいた心理学を用い、投資家のマインドセットをプレゼンするも、熱くなって時間オーバーに。まずは自分自身を見直すべきだと反省しました。